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整形外科医が薦める理想の姿勢がおかしいことについて


【はじめに】

簡単な自己紹介

あるくん歩行体操教室、姿勢トレーナーの東 史(アズマ フミ)と申します。

大阪府枚方市の体操教室では、ミドル世代シニア世代の姿勢矯正と歩き方矯正トレーニングを行っています。
生徒さんのほとんどが、脊柱側弯をお持ちです。

教室で、行っている『あるくんメソッド』は、垂直軸のある理想の姿勢を作ることを目的としています。何歳の方にも、理想の姿勢で、動く背骨と、理想の歩行姿勢を身に付けて欲しいと願って指導しています。

『あるくんメソッド』詳しくは、下の記事をご覧ください。


整形外科医の薦める姿勢づくり

今年(2024年)に出会った姿勢の本の話です。どれも整形外科専門医や整形外科名医が教える姿勢づくりの体操を指南する本です。
「医師の教える方法はどんなだろう?」と、興味深く本を手に取りました。

詳しい解説の後に、体操法も分かりやすく見やすく、説得力があり魅力的なモノでした。でも、どうしても気になる点があって、それが引っ掛かかるのです。本が分かりやすく見やすいのが、かえって心配にさえなってきます。

その気になる点は、整形外科医の薦める目指すべき理想の姿勢です。その姿勢は、私の教室が目指す水平垂直でなく、少し前傾していました。
「どうして、前傾した姿勢をお薦めしているのか?」納得がいかず、驚きさえ感じました。

この記事では、なぜ少し前傾した姿勢を理想にすることを、おかしいと考えるかについて書いています。



【運動面と運動軸のある姿勢】

解剖学における水平垂直の姿勢

解剖学 運動面運動軸と良い姿勢

解剖学における運動面と運動軸は、体が水平垂直であることが前提です。水平垂直を保つことができてはじめて、体節の回転運動が理想的に行われます。

実際の感覚では、かなり難しい条件かもしれません。でも、理想として掲げる姿勢は完璧でなければ体節の回転運動に問題がある状態を認めていることになります。

一旦、崩れ始めた姿勢は、自己努力で改善することは難しいです。それなのに、前傾した姿勢を薦める理由が分かりません。


前傾した姿勢はピサの斜塔よりもっと倒れやすい

イタリアのピサの斜塔が、少しずつ傾きが進行するように、垂直でないことで傾きの進行は必然的になります。
人の体は、更に一番上に重たい頭があります。ピサの斜塔より条件として、ずっと傾きやすいのです。


【整形外科医おすすめの姿勢で起きる問題】

正常な運動軸と前傾した姿勢の筋肉バランス

体が水平垂直で垂直軸がある時と、体が前傾している時では、体の前後で体節の回転運動、皮膚や筋肉や内臓など体の組織の全てに、非対称な力が加わります。この力は、日々蓄積されるので、非対称は少しずつ大きくなっていきます。

上のイラストは、正しい姿勢の図を、そのまま前傾させることで比較イメージを伝えています。イラストと違って、実際に前傾した状態では、背骨は生理的弯曲を作れません。背骨を腰椎部分から平背を作って起こすなど、腰に負荷がかかる姿勢で腰痛の原因になります。

姿勢矯正や歩き方矯正トレーニングを行う時に、この前傾状態からの改善に、結構な苦労を要することを日々痛感しているために、どうしてもお伝えしたいと考えました。



【おわりに】

自然の摂理を忘れた医療

今年続けて出逢った、姿勢づくりの体操を指南する本の理想とする姿勢がおかしいことを書いてきました。その本を、書いているのが整形外科医であるというのが余計に問題です。

医療は、「人の命を救いたい」「治せなかった病気を治したい」と、日々発展してしてきました。便利で全てを見通すような最新医療機器に慣れ過ぎて、医師は自然の摂理に乗っ取った不変のモノ(解剖学)まで、流行でもあるかのように捉えてきているのではないでしょうか?

人間の骨格は変わらないし、骨格にかかる重力を変えることもできません。


姿勢なおしたいと考えている人のために

整形外科医の肩書は、説得力があり信用してしまいます。だからこそ、気を付けて欲しいと思います。全てを鵜呑みにしてはいけません。
医師からのアドバイスでも、信じる前に自然の摂理に乗っ取っているか考えてみてください。

先進医療や流行に振り回されるのでなく、自然の摂理に乗っ取った正しい姿勢を目指しましょう!


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