「青春の証明」〜高校総体中止について想う〜
本投稿のGOAL:
この状況の生徒、コーチたちの高校部活動生活について、自分なりの意見を持つ。
アルカスユース熊谷、ヘッドコーチ の菅原です。
今年の高等学校総合体育大会(高校総体)が、史上初めて中止になることが発表されました。
多くの部活動、それに青春を捧げた高校生たちの、最大のターゲットとなる大会が、中止。
この大会で引退する。
この大会で、これまでの活動の集大成を見せてやる。
決意に満ちた高校生たちの青春は、突如として幕を閉じました。
その高校生たちの心中たるや。
想像しただけで胸が苦しくなります。
だから想像したくありません、正直。
ただ、そういう訳にもいきません。
私も高校教師の端くれです。
いち高校教師として、今私に何ができるか。
明確な答えは出ていませんが、少し考えてみたいと思います。
あくまで私個人の見解ですので、そこはご了承ください。
1、本気の高校生たちへ
本気で部活動に取り組んできた高校生たちに、今何を言っても伝わらないかもしれませんが。
これで部活動生活を終えた高校生たち、本当にお疲れ様でした。
今の自分の素直な気持ちを反芻してみてください。
本気で悲しく、悔しく感じていれば、それはあなたたちが本気で練習していたことの裏返し、証明です。
私は結果どうこうよりも、歯を食いしばりながら懸命に戦う高校生の姿が大好きですし、これまで出会った生徒からも信じられないほどの勇気、感動をもらってきました。
まずは本気でひとつの物事に取り組んだ自分自身に誇りを持ってください。
そしてそのあとは、心ゆくまで落ち込んでください。
ただ、その後受験や就職活動を控えている場合もあるでしょう。
現実は容赦なく迫ってきます。
進路に関する試験は、中止になることは考え難いです。
だから、落ち込む期限を設けてみてはどうでしょうか。
○月○日まではしっかり落ち込む、自分の気持ちを整理する。
その日の翌日からは、切り替えて次の行動を開始する。
忘れないで欲しいのですが、あくまで落ち込みながらも、ゆっくりでいいので次の目標を探す期間にしてください。
ここで腐るか、一歩ずつでも前進できるか。
本気でひとつの物事に挑んだ者は、どこへ行っても活躍できます。
あなたたちの「青春の証明」が、今試されています。
しっかり頭の中を整理してみてください。
2、コーチに何ができるか
本当に難しい状況になりました。
幸か不幸か、女子ラグビーに総体はありません。
ただ、我々アルカスユース熊谷が優勝を目指す「全国U18女子セブンズラグビーフットボール大会」は、毎年10月にあります。
今夏までのほぼ全ての公式大会が中止。
では予選も含めた秋の大会が、例年通り開催されるのか。
あくまで個人的な見解ですが、極めて厳しい状況だと考えます。
今パニックになっている高校生たちは、コーチの言葉を求めていると思います。
偉そうに私の気持ちを前述しましたが、今彼ら、彼女らに声をかけられるのは、そのチームのコーチだけだと思います。
生徒も試されています。
もちろんコーチも試されています。
高校生を再び奮い立たせられる言葉、プラン、アイデアを持っているか。
言葉が届く信頼関係を築けているか。
自戒も込めて。
私自身も、この機会にしっかり考えなければなりません。
3、ゴールにつながる「今」を過ごせるか
個人的には、やはりこの考えに行き着きました。
高校総体というゴールを失った今、次のゴールを何に設定するか。
しっかりコーチと高校生が話し合わなければなりません。
ゴールがなければ、新たな行動を始めようがありませんから。
何となくではなく、明確に可視化できる形で、新たな期限つきのゴールを設定する。
そして今すぐ、そこからの逆算を開始し、いつまでに何ができていなければならないか、「今」何をすべきかをシンプルに示す。
その「今」が、確実に新たなゴールにつながっているかの検算をする。
いくらしっかりした者が多くとも、高校生はまだ子どもです。
やはり、最終的にはコーチの出番なのだと思います。
コーチと高校生は、単なる師弟関係にあらず。
幾度となく、ともに三途の川を渡ってきた「戦友」のはずです。
高校生の部活動生活は、コーチにとっても青春です。
両者のその青春が、決して間違いではなかった。
最後にそう思えるよう、「今」新たな準備が必要だと考えます。
改めて、自戒を込めて。
本日もお読みいただき、ありがとうございます。
ARUKAS YOUTH KUMAGAYA ヘッドコーチ 菅原悠佑
ありがとうございます。今後ともアルカスユース熊谷をよろしくお願いいましたす♪