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うまくいかないアタックの法則とその改善策

お久しぶりです。
菅原です。

新型コロナ感染拡大によるステイホーム期間中(昨年4〜6月)に、宿題として始めたnoteですが、それが明けると同時に中断して以来、実に約8か月ぶりの投稿です。
今後は、ラグビーのコーチングにフォーカスした意見のアウトプット及び発信に、noteを活用していこうと考えています。
よろしければお付き合いください。

今回の考察テーマは、
「うまくいかないアタック(AT)の法則とその改善策」です。

1、ラグビーのコーチングにおける代表例

ラグビーというスポーツ、特にそのATに関するスキルは、今やあらゆる細部にわたり技術体系が確立され、それに伴いコーチングが複雑化、コーチも選手も、情報の取捨選択が非常に難しい状況になっています。

しかしその中でも、古今問わず残り続けるATコーチングの代表例があります↓

・ストレートラン
・パスはスペースに投げる
・パスは走り込んでキャッチ

ラグビーに携わった経験がおありの方なら必ず耳にしたことがあるものでしょう。代表例だけあって、状況によっては威力を発揮します。
そしてファンダメンタル(基礎)という意味で、例えば初心者には必ずコーチング、というより「ティーチング(教え込む)」しなければならない部分だとは思います。

ただ、いかなる状況にも当てはまるスキルだとは、私は考えていません。

これを行なっていなければ、それすなわち「悪いプレー」と評価されがちな風潮があるように感じています。
そんなことは全くないですよ。

2、うまくいかないATの法則

「代表例」が威力を発揮する状況、それは、

パスを受ける人の前に(充分な)スペースがある

場合です。
この場合はむしろ「代表例」を実践しなければならないことが多いです。

ただ言い方を変えると、パスを受ける人の前に(充分な)スペースがなければ、「代表例」を実践しても、多くの場合そのATはうまくいかないはずです。

つまり「うまくいかないATの法則」とは、

・パスを受ける人が、目の前にDFがいるのに、走り込んで(DFに接近しすぎて)パスを受けてしまい、タックルを受けてしまう、ノックオンしてしまう(失敗例①②)
・パスをする人が、パスをスペースに投げたつもりが、そのボールがパスを受ける人の前を通過してしまう、もしくはノックオンしてしまう(失敗例③④)

そして「ストレートラン」を意識するあまり、

パスが、深い位置にポジショニングする人に届かない(返り切らない)、もしくは緩やかなパスになってしまい、ATエラーが起こる(失敗例③④)

この3つが「うまくいかないアタックの法則」であるという、私の考察です。
さらに簡単にまとめると、

【パスを受ける人】
深い位置で待ちきれない
【パスをする人】
深くて速いパスができない

こうした選手が意外に多いという印象を受けています。

動画にすると以下のようになります。
ご覧ください。

3、これだけやればうまくいく‼︎AT改善策

「うまくいかないATの法則」を行わない形、つまり「うまくいくATの法則」を要約すると、

【パスを受ける人】
・DFが前にいる場合は深さを保つ。
・DFが前にいない場合は、走り込んで受ける。
【パスをする人】
「ターゲット(パスを受ける人が待つ位置)」に「速い」パスを送る(特にターゲットの位置が深い場合)。

となります。

動画にすると以下のようになります。
ご覧ください。

もちろんこれらは一例で、これ以外にも意見があって然るべきです。
ただ、私が言いたいのは「パスをスペースではなく深い位置で待つ人に投げる(パスを後ろに返す)」「深いパスを投げるために少し横に走る、身体を横や後ろに向ける」ことは決して悪いことではない、ということです。
前進することばかり考えると、DFとの間合いが近くなり、ATエラーの温床になります。
DFだって、そう簡単に前進を許してはくれませんからね。

【パスを受ける人】
・DFが前にいる場合は深さを保つ。
・DFが前にいない場合は、走り込んで受ける。
【パスをする人】
「ターゲット(パスを受ける人が待つ位置)」に「速い」パスを送る(特にターゲットが深い位置にいる場合)。

大事なことなので、もう一度書きました。
この3つを守るだけで、ATのエラーは劇的に減るはずです。

「フラットパスは誰でもできる」が自論です。
ATの本当の肝は「深くて速いパス」だと考えています。

一見簡単なようですが、コーチングの機会があれば、ご覧の皆様にも実際に「深く速いパス」のセッションを行っていただきたいです。
前述の通り、思いのほか「深い位置で待ちきれない」、ターゲットに対しての「深くて速いパスができない」選手が多いことを共感していただける、かもしれません。

皆様の中での「うまくいかないアタックの法則とその改善策」もお聴きしたいです。
是非情報交換しましょう。
ご意見をお待ちしています。

お読みいただきありがとうございます。



ありがとうございます。今後ともアルカスユース熊谷をよろしくお願いいましたす♪