小さな南部鉄器と台座を迎えたのでお披露目です
前に購入を検討する記事を書いた鉄分補給アイテムの南部鉄器、いわゆる鉄玉。いろいろ見比べたけど、かわいーよりもなによりも炊飯器に投入したときを想像してその行方を重要視することに。あんまり複雑な形だとごはん粒にまみれてきっと洗うの大変そうだもんね。
最初はシンプルな鉄玉子か鉄まんじゅうを候補にあげたんだけど、凹凸がなさ過ぎるのも転がったり回ったりして困るかな、無地が過ぎるのも愛着がわきにくいかなと思い直して、耳以外ほぼ玉子でありつつ多少細工もあるシーサーくんをお迎えした。よかった。かわいい。
この子は阿吽の「阿」だけども、どうせなら「吽」の方も発売すればいいのにとさえ思う。ふたつ並べたほうが縁起よさそう。おそらくセット買いしちゃう。
しがないひとり暮らしの湯沸かしと言えばコーヒーやら味噌汁やらをたかだか1杯分。必要な水量は小鍋の底にわずか1・2cmほど。身長4.5cmのシーサーくんは毎度半身を出してこちらを見上げている。完全に湯船状態。いやジャグジー状態。ぶくぶく。
そこで、追い鉄玉。
よいねー。完全に沈んでいるねー。役割分担決まった。鉄瓶くんは片手鍋やドリップポットでの湯沸かし担当。シーサーくんは土鍋や炊飯器などでの調理担当。おーけーおーけー。
彼らを熱々の状態で引き上げるとさわさわーと瞬く間に表面の水分が蒸発していく。即カラカラ。たまにシーサーくんの耳の穴、鉄瓶くんの取っ手あたりにひと雫たまったりすることがあるのでタオルドライを手伝う。ちょっとだけ世話焼ける。そこもかわいい。
でもカラカラに乾かしておいたもんねといって安心してはならない。キッチン周りで別途発生した湯気や空気中の水分などによって勝手に錆び出すこともままある。知らんうちに細工付近がじわじわ錆色になってきたり。まぁテキトーにガシゴシ洗ってやれば落ちるんだけど、このサビはそんなに気にしなくてもいい。
そのまま使ったところでお湯に金属臭や錆臭さが出ることはまずないし、むしろ鉄分ごちそうさまと思って飲む。鉄粉が見えたとしても飲んでしまって大丈夫。長期ほったらかしの錆だけはケアが必要かなというくらいで、そこそこ雑につき合ってもなんなりとなるものよ。
すぐ錆びてダメとか結局手間がかかってダメとか文句ばっか言っている口コミを何個も読んだ。えー鉄器に対して一切手間なしを期待してますのん?って不思議だったけど、その何倍もの人が上手に使いこなして大切に愛でている様子だったので、自分もそちら側の人間になりたいわーと思って参戦した。正解だった。
小さな鉄はかわいい。かわいいくせにずっしりと重くて、鍋から救い出すのもひと苦労。静かに無言で拾い上げられてくる姿とやけにシナるメラミンフォークとのギャップもよろしい。なにせもう正解。
ついでに言うとこの茶托もお安いのになかなか買いだった。熱いも冷たいもなんでもかんでも乗せていたコルクのコースターたちがいよいよ限界。熱さで底も歪み出したし、木枠に蓄積した汚れもだんだん落ちなくなってきた。
まぁコースターはいつでもどこでも買い替えられそうだから置いといて、念願の湯呑みを新調した今年こそ茶托らしい茶托を。そう思って珍しく出先でえーとこのえー感じの5枚組に目を止め値札を返す。ナンダッテイ?そっと伏せた。
たしかにちょっといやすごく素敵デザインだったけども。アウトレットとはいえ、もしや漆っていたかもしれない。そうか、茶托って高級品だったのか。
そーじゃなくて、我が茶托はなんてーか、粗茶置いたりー、粒チョコのせたりー、柿ピー盛ったりー、もっとこう気軽に気安くつき合えるやつのことなのよーう。あんな高級品はえーわ。うちごときが。誰も来んのに。身の丈に合わんわ。ぷりぷり。と卑屈な検索。そうそう、これこれ。こういう手頃なやつよ。
なんてこたねいけどコースターとも茶托ともいえて、我が家的に兼用バンザイ。正直クローバーには見えないけどそう言い切ってくれるなら縁起のいいモチーフだし。なんせ真ん中に丸いくぼみがないやつがいいのよ。用途制限されるから。フラットなだけだと味気ないけどこれは適度に個性もあってよい按配。
手触りと使い勝手と見た目のおさまり具合が絶妙にチープで心地良くってうちレベルにちょうどいい。この子らの他にお供えのお水とこたキャビンのお香立ても座らせることにしたから、残る1枚を自分が日常使いするとすでに予備なし。
で、もうひと組追い茶托。
いま到着待ちー。天然素材だから木目の出方によって好みの当たりハズレはあるだろうけど、縁あってうちに来るのだと思えばみんなかわいーかわいー。どうせなら色目とか木目とか揃ってなくていい。バランバランの個性で届いて欲しいなー。
わてちょっと不細工だけどここなら許されるって聞いてきましたー。みたいな。
うちに招いたものはたとえちょっとチョイスをミスっても、なんとかなる範囲であれば気持ちよく仲間になっていただきたく思う。八百万の神よー、我が家の品々にも宿っておいでであれば、どうぞみなさま心穏やかにー。
よい買い物をいたしました。めでたし。