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『不確実性回避』~ねぜ我々は曖昧なものを嫌うのか~

今回紹介する心理バイアスは『不確実性回避』です。

不確実性回避とは『確率やリスクが分からないものを過剰に避けようとすること』をいいます。

ある実験で、被験者は『二つの壺から片方を選び、選んだ壺にみないで手を入れてボールを一つ取り出し、それが赤色のボールだったら報酬を与える』と言われ、壺を選ぶように指示されます。

壺Aには赤色のボールが50個、白色のボールが50個が入っています。

壺Bには赤色、白色のボールがそれぞれ何個入っているがわからないが、計100個の赤と白のボールが入っています。

壺の中身を聞かされた被験者の多くは壺Aを選びました

壺からボールを取り出した作業が終わった後、被験者は今度は『二つの壺から片方を選び、選んだ壺にみないで手を入れてボールを一つ取り出し、それが白色のボールだったら報酬を与える』と言われ同じように壺Aか壺Bを選ぶように言われます。

多くの被験者はここでも壺Aを選びました。

しかし、これは明らかにおかしい行動です。

なぜなら、一回目の選択で壺Aを選んだのならば、壺Bの中にある赤いボールの数を50個以下と推定しており、それは同時に壺Bの中に白いボールが50個以上あると推定しているからです。

一回目に壺Aを選ぶのならば合理的に考えれば二回目は壺Bを選ぶべきであり、逆もしかりです。

ですが、多くの人は論理的な計算を行わず、確率がはっきりしているものを選び続けました。

この曖昧さを忌避し、無根拠に確実性を求めてしまう心理傾向を『不確実性回避』と呼びます。

日常生活で自分がこのバイアスを感じたのは通学路です。

今思えば、明確な決まりはないのにもかかわらず、小学生の時一番最初に使ったルートで学校に通っていました。

他のルートで学校に行くと、そのルートで要する時間がわからない(曖昧なルート)なため、かかる時間を把握している馴染みのルート(確実なルート)を使い続けたのでしょう。

他のルートで行った時の時間を計測して、不確実を確実にしていった方が今思えばよかったのかもしれません。

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