投影バイアス『なぜついつい買いすぎてしまうのか』
今回紹介する心理バイアスは『投影バイアス』です。
投影バイアスとは『未来の感情や欲求を予測するとき、現在の感情や欲求を基準に予測をしてしまうこと』です。
これは『未来の精神状態の予測』という難しいタスクを『現在の精神状態の読み取り』という比較的楽で直観的に解決できるタスクに置き換えてしまうという『難易度が違うタスクのすり替え』によって起きています。
ですが、難易度の変更によって、タスクの簡易化からくるエネルギーの節約以外のメリットはなく、結果として、不合理な決断をしてしまうことがあります。
ある調査で、空腹時に買い出しに行くと、予定していたものより多くのものを買ってしまうことがわかっています。
この理由は投影バイアスから説明でき、お腹がすいている現在の状態を、未来で自分がご飯を食べる時の状態に重ね合わせた結果、未来でお腹がすいている自分を想像しやすくなった、というわけです。
ちなみに、この後の研究で、買い出しに出る前にマフィンを食べることによって空腹状態を解消することにより、予定したものより多くのものを買いずらくなることが分かっています。
現在のなんてことない要因により将来の予測が簡単に阻められる、人間に未来予測なんて向いていないのかもしてません。
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