ジョジョラビット 写実から印象へ
今更感は非常に強いですが、重い腰を上げて「ジョジョラビット」見ました。
というのもナチ信奉の少年がイマジナリーフレンドのヒトラーと会話するコメディ。こんなイメージしかなく、正直それはそそらないなぁ。と思いつつ一年近く寝かしてたわけですが
まさかヒトラーはあまり出番なく、むしろジュブナイルラブコメだとは知りもせず、嬉しい裏切りがあって非常に楽しめました。
公開からもうずいぶんと時間が経って、おそらく各所で言及されていることではありましょうが、自分の趣味と丁度クロスしたところがあったので書かずにいられません。
それは「印象派的な画作り」
この緑と黄色の使い方はもろにモネから始まる印象派絵画ですよね。
そしてそれはただオシャレだから。ということではなく
絵画史における”写実やロマンから印象派”といった変遷が、この映画で描かれる価値観の変化や、それ以前の変化の兆しを象徴するようなキャプテンなど、時代の見え方や伝え方の手法
こういった画で見せるテーマとビジュアルのシンクロは映画で味わえる極上の快感だと捉えているので、堪らないものがありました。
多分もっと絵画や時代背景に詳しい人であればもっと深堀出来そうですが
それは今後の人生の楽しみにゆっくりと理解を深めていきたいなと
そんな棚に置いておきたいような可愛い1作でした。
P.S.子役達が可愛らしい!