見出し画像

「砥部ミュージアム通り」解体新書_砥部焼ひろば

焼き物の町、愛媛県砥部町。半径100mに大小さまざまなミュージアムが点在する大南地区では、町の伝統工芸・美術・文化・文学などを知ることができます。また、砥部町には公立で日本唯一のデザイン科単科高校、愛媛県立松山南高等学校砥部分校があります。特色あるこれらの施設の館長さんや関わっているみなさんに、この場所の魅力を聞きました。


楽しみながら砥部焼PRに全力!
「砥部陶街道」散策プランも提案

白磁にゴス(藍色)だけではない、砥部の作家のさまざまな表現を見てほしい

砥部焼ひろば / 別館 工藤省治記念館、山頭火&つよコレ
館主 中村剛志さん

私にとって砥部焼の魅力は、素朴さと気軽に使える身近な存在であるということです。高校卒業後は旅行業一筋でしたが、2002年、58歳の時に砥部町長になり、2013年まで3期勤め、砥部焼を広く知っていただく活動を手がけました。「砥部陶街道の町づくり」をテーマとし、シンボルタワーの建設やスタンプラリーを展開。その後、全国初といわれる国道中央分離帯への砥部焼モニュメントの設置も行ってきました。砥部焼ひろばは、多くの方に砥部焼の魅力を感じてもらおうと自宅の駐車場を整備し作ったものです。創作人形で著名な森元青芳さんの作品や国の伝統工芸士、山田ひろみさんの陶板壁画「窯の女神」、そして提供協力してくださった約50の窯元の作品が並んでいます。
2023年4月にはかつての自宅を改装し、1階を工藤省治記念館としてオープン。砥部焼の象徴的なデザイン、唐草文様を生み出し、産地の発展に努めた工藤さんの仕事と半生を知ることができます。2階は、放浪の俳人、種田山頭火と私のコレクションを展示する空間になっています。旅行業界で培ったノウハウを生かして、砥部のミュージアム通りを巡る半日コース、1日コースなど、観光プランの提案もしています。

砥部焼ひろばの道を隔てた向かいにある、工藤省治記念館
工藤省治が晩年自らロクロをひきデザインした作品やゆかりの品を展示
2階では中村さんが収集した俳人・種田山頭火の品など約100点を展示

[DATE]
愛媛県伊予郡砥部町大南464
089-962-2020
開館時間:10時〜16時
休館日:月曜
料金:200円
※砥部焼ひろばは常時観覧(無料)

【インタビュー】ひめラー:加藤 翔、福原真季、山下洋一郎