Renovation WORKS | 変化に寄り添う「器」
4人家族のTさん一家。新築住宅の企画営業に携わる夫とデザイン系のプレスや企画を手掛ける妻。「ものは多い方だと思う」と言うTさん。仕事柄出会いが多いだけでなく、好きなものがどんどん変わっていくことも理由のひとつ。そこで、好きなものやライフスタイルが変わっても楽しめて心地よい『変化をフラットに受け入れてくれる“器”のような住まい』をテーマに設計デザインがスタート!グレイッシュな色でまとめた室内は「無機質な印象にはしたくない」というご要望から『天然素材』を積極的に採用。物件購入の決め手となった、3方向窓に面し天井高が4Mという特徴的な空間を生かしたリノベーションで、素材の表情豊かにやわらかく生まれ変わりました。
PLAN
入居者の声
63平米の室内は、天井高のおかげで数値以上に開放的に感じます。ゆくゆく夫婦ふたりになった時にもちょうどいいよね!と、エリア優先で決断しました。
素材選びでは、普段から食べ物も香料もなるべく身体や環境に良いものを選んでいるように、家でも同じように考えていました。漆喰の壁は光がやわらかくて、何気なく撮った写真も様になるのが嬉しい!ベースが整ったことで、以前よりものを選ぶのは楽しくなりました。
アートアンドクラフトのことは建築を学んでいた学生時代から知っていて「デザイン性だけでなく長く心地よく住みたい」と考えた時に、暮らしに近いところで住空間を考えている人に頼みたいと思って依頼しました。住まいづくりって赤裸々な話も多いけど、心地よく話せたらいいなと。完成形は初めから見えていたわけではなく、手探りだったところをテーマ決めから一緒に考えて形にしてもらいました。打合せでは、キッチンの対面化や浴室サイズを優先することで、細かな寸法のせめぎ合いがあったり、素材や造作の検討ではコストのことなど難しい選択もありました。その都度、メンテナンスのことも含め、パターンを提案してくれたのが良かったです!これが経験値からくる提案の幅広さなのかなと思いました。インテリアはラグをどこに敷こうか、絵はどうしようかとまだまだ考え中。作って終わりではなく、暮らしながらアップデートを重ねて自分にしっくり馴染んでいく感覚。その変化も含めて楽しみたいです!(Tさん)
担当者より
誤解を恐れずに言えば、施主の要望通りにそのまま形にするのは簡単なことです。無垢フローリング、インナーサッシ、トイレの位置を大きく移動すること・・これら当初の要望通りにそのまま提案することが今回は正解だとは思いませんでした。暮らし方や好きな空間、大切にされているものの話を伺い、「要望の本質はなんだろう」と、とことん向き合った案件。シンプルな操作こそが、魅力を最大限に引き出す鍵となりました。さまざまな料理を引き立たせる器のように、暮らし始めて、初めて生きる空間です。(芝山)
OUTLINE
物件名/T邸
所在地/大阪市中央区
構 造/SRC造
築年月/1998年
竣工月/2023年2月
施工面積/62.93㎡
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*工事費:非公開
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写真:衣笠名津美
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アートアンドクラフトは大阪・神戸・沖縄を中心に活動する、建築不動産、コンサルティングの会社です。特に人々が長い時間を過ごす住まいやオフィス、宿泊施設をリノベーションで再生することを得意としています。
その他のWORKSはWEBサイトをご覧ください。
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