(今日の一枚)妖魚:鏑木清方
妖魚:鏑木清方
妖魚-1920年
屏風-足立美術館
清方作品のなかでも、画風を大きく変えた異色な作品だ。
水辺の岩場に身を横たえる女性。
濡れてみだれた黒髪を這わせ、目力の中に、妖艶な笑みを投げかける。
下半身は金の鱗に覆われた人魚・・・
両手で小魚をもてあそぶ、そして、見るものを屏風の中の世界にへ誘うかのようだ。
鏑木清方(かぶらき きよかた、1878年(明治11年)- 1972年(昭和47年)/明治期から昭和期にかけての浮世絵師、日本画家、随筆家)江戸の面影を色濃く残した東京に生まれた、生粋の明治東京人たる清方は、その生涯にわたり、江戸や東京にまつわる作品を多く残した。清方の作品は、いわゆる、美人画家というよりは、ほとんどが人物画であり、明治時代の東京の風俗を写した風俗画の視点がある。また、多くの戯作も残している。
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