(今日の一枚)吉川霊華:羅浮僊女
吉川霊華:羅浮僊女
羅浮僊女(らふせんにょ)
紙本淡彩 -1928 (昭和3) - 軸 83.5*64.1cm
埼玉県立近代美術館蔵
「羅浮僊女」(らふせんにょ)とは
「羅浮僊女」(らふせんにょ)とは、*羅浮山(中国)に棲む梅花の精。隋時代の人、趙師雄が羅浮山の梅林に遊び、美女に会って酒を酌み交わした。酔いから醒めてみると梅の木の下にいて、美女は梅の精であったことに気づいたという故事から、描かれている。
(註)*羅浮山:中国広東省恵州市博羅県北西部の東江の北岸に位置する神聖な山
吉川霊華、晩年の作品。晩年まで、優美な線を追求している。
線の探求者
吉川霊華(きっかわ れいか、1875年(明治8年) - 1929年(昭和4年)/明治大正の日本画家/美術評論)
大和絵を基本にしつつ広く東洋の古典芸術に学び、線描、特に流れるような美しい細線を生かした清雅な絵画表現で、「描く」から「塗る」へ重心が移っていく近代日本画壇に、線の探求者として、独自の存在感を示した。
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