女性写真家ディアナ・ローソンと被写体の関係
女性写真家ディアナ・ローソン(Deana Lawson)と被写体の関係
ディアナ・ローソン(Deana Lawson,1979- /ブルックリン-NYを拠点とするアメリカ人アーティスト、そして、教育者)
肖像写真や家族写真をはじめとする多様な写真言語や写真のアーカイブ機能を使いこなし、人の親密さ、共同体、家族、ロマンス性、また、宗教性のある美学、黒人ならではの美学を追求している。そこには、個人史や社会史を刻印した「身体」を探求しているのだ。
もう少し、その部分を探ると、女性写真家ディアナ・ローソンは、その撮影の状況設定、照明のあり方、ポーズについて被写体と深くジョイントして、パブリックスペースとプライベートスペースの両方で相互作用する。そこでは、黒い身体の親密な描写を制作する、と言われる。
その結果として得られる画像(写真-イメージ)は、スナップショットのようでありながら、構成の点で形式的に実に厳密であり、細部まで、細心の注意を払って、シーンの動機付けをしている。それは、ディアナ・ローソンと、彼女が撮影した、画像(被写体)との個人的なつながりを示唆している。
by Deana Lawson
Deana Lawson
略歴とアートワーク-Deana Lawson
1979年、アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスター生まれ。
2001年、ペンシルバニア州立大学(Pennsylvania State University)で写真のBFA(美術学士号)
2004年、ロードアイランドデザインスクール(Rhode Island School of Design/RISD)で写真のMFA(美術学修士)
2011年にMoMA(ニューヨーク近代美術館)の「New Photography」に出品。
2012年以降、プリンストン大学(Princeton University)、カリフォルニア芸術大学(California Institute of the Arts)他で、写真学(表象)の教鞭を取っている。
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2017年にはホイットニー・ビエンナーレに参加。2018年にはロサンゼルスのアンダーグラウンド美術館、2019年にはハイス・マルセイユ写真美術館(アムステルダム)で個展を開催。
2020年に「現代美術の重要な功績により」ヒューゴボス賞を受賞。
2021年5月7日-10月11日、「ヒューゴボス賞-2020:Deana Lawson,Centropy」ソロモンR.グッゲンハイム美術館で2021年5月7日から10月11日まで開催。
(追記)ディアナ・ローソンには、元夫であるアーティストのアーロン・ギルバート(Aaron Gilbert ,1979- /NYの画家・版画家)の間に、2人の子供さんがおります。その影響もあり、そして、女性写真家キャリー・メイ・ウィームズの影響も受けていると言われています。
ディアナ・ローソン女史は、これからの時間軸での、その作品の視点(シフト)が楽しみな作家です。
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