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(今日のART)Here is Aleppo:ニッキー・ノジュミ
Here is Aleppo:ニッキー・ノジュミ
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Nicky Nodjoumi - Here is Aleppo, 2017.
Ink on Paper(紙にインク)、 84 5/8 x 126 inches.
Helena Anrather Gallery, New York
「Here is Aleppo」(2017)は、インクをかき回す巨大なドローイングだ。
このコンテンツでは、爆撃されたアレッポの廃墟は、枯渇するものと尽きることのないものの間の壊れやすい空間を具現化している。
黒インクで描かれた崩壊しつつある都市が前景を占めているが、よくご覧ください。そこには、画像全体のベースに、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマ、ウラジーミル・プーチン、アヤトラ・ホメイニ師の肖像画の上に描かれていることがわかる。
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その結果、ニッキー・ノジュミがこの悲劇に最も責任があると考えている 4 人の政治家が混沌に迫って来るだろう・・・
民主国家(US-NY)でなければ、絵描く事のできないシーンだ。
ニッキー・ノジュミのメッセージは実に、痛烈だ。
「私は必ずしも影響を求めている訳ではありません」
「私は歴史を記録しています。私が描く人々は自分の歴史を描きますが、私たちは自分たちの歴史を描きません。ですから、もちろん、今日の見る側に印象を残すことを望んでいますが、私たちの未来のためにも描いています。未来の世代が、起こったことの現実、少なくとも私が見ている現実を知ることができるように・・・」-Nicky Nodjoumi
「Here is Aleppo」では、一種の政治的崇高さに関与している。つまり、多数派の利益から完全に切り離された抽象的な力と判読できない政策のシステム内での、私たちの認識された無力であり、最終的に都市と文化の破壊を終わらせている。参考- Andrew Paul Woolbright(評論)
そして、この3パーテーションのドローイングは
この3パーテーションのドローイングは、ある意味、リポジトリ(repository/格納)であり、Nodjoumi のコンテンツ、また思考の深さを示す代表的な例だろう。
その視点は、歴史的記録(爆撃されたアレッポの廃墟)と、ニッキー・ノジュミの表情豊かな手との間のバランスをとる行為は、災害をも、緻密な化石として再構成されている。
爆撃されたアレッポの廃墟では、インクが画像に衝突し、記録しようとする試みの偶然の散らばりとして機能する、その事と同時に、トリプティク(triptych/三連からなる絵画)を災害の、ちりばまれた星座のようなコンテンツとして、読み取る事ができる。
ニッキー・ノジュミは、イメージの尽きることのない情報を捉え、それを尽きることのないものに転生させるのは、これらの叙情的なジェスチャー(gesture/意志の伝達方法)だろう・・・。
ニッキー・ノジュミ(Nicky Nodjoumi)
ニッキー・ノジュミ(Nicky Nodjoumi,1942- /イラン生まれのアメリカの美術画家)
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ニッキー・ノジュミの絵画は
ニッキー・ノジュミの絵画は、イランの政治、歴史、権力、腐敗を扱う。
彼は、歴史的イメージと現代的イメージが鋭い政治的論評と交差するニッキー・ノジュミのシュールな、ある意味、ハイブリッド的思考が探求されている。
ノジュミの絵画はストーリーテリングされて、不可解であるが、自由な表現をしている。
紙の上に展開される、そのニッキー・ノジュミの作品では、政治家やビジネスマンは、その日の新聞から切り取られ、公的な人格から解放され、定義されていない状況で再文脈化され、その多くの場合、厳格に構造化されたグリッドの範囲内で組み立てられ、名前のない権威主義的秩序のシステムを反映している。現在、ブルックリン(NY)を拠点として活躍する。
ニッキー・ノジュミの作品
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