画家マイケル・アンドリュース：存在の本質を問う
画家マイケル・アンドリュース（Michael Andrews）は、その作品は、存在の本質を問う。
マイケル・アンドリュース（Michael James Andrews, 1928- 1995/ British painter）
アンドリュースの作品は、人間の重要性として、人間の姿の描写へのこだわりと、その一部のように、風景の主題への関与して描く。
生涯、個展をほとんど開催せず、また、その作品規模は比較的小さいものだった。それにもかかわらず、英国を代表する戦後の画家の重要な一人と見なされる。
それは、1950年代の初めから、アンドリュースの仕事は観察の強さと厳格な技術的才能によって特徴づけられる。
マイケル・アンドリュースの理念を想定すると、「人間の本性を振り返ることで、世界とその中の私たちの場所の感覚を形成できる」と言う事だろう。それゆえに、主題は人々であり、人の行動の多様性と、そして、個人と場所の間に存在する複雑な関係だ。
とらえ所のない作家と言われるが、「存在の本質」について、観る者に問いかけ、そこから得られた洞察を共有する。（亡くなられた今となっては、観る者同士でだろう）
Michael Andrews
そして、晩年に至り、マイケル・アンドリュースは、「私たちの誰もがそれほど異なっていないので、私たちはこの認識を共有することができます。」と、慰めのように述べている。
by Michael Andrews
アートワークと略歴 - Michael Andrews
1928年、ノリッジ（Norwich-UK)で生まれる。
その後の美術との接点は、当時のノーウィッチアートスクール（Norwich University of the Arts）で土曜日の朝のクラスに出席した。その時に、レスリー・ダベンポート（Leslie Davenport,1905-1973/英国の芸術家および教師）と一緒に油絵を学んでいる。
1949-1953年、スレイド美術学校（Slade School of Fine Art/London)で学んでいる。
1958年以降は、スレイド美術学校（Chelsea College of Arts）で教鞭を取る。
1959年、A Man Who Suddenly Fell Over（突然倒れた男）がテートギャラリー(Tate)に購入された。
1960年以降は、パーティー、そして、ライトシリーズ（俯瞰図）などだ。
そして、晩年の作品は、スコットランドとロンドンのシーンだった。
1981年、故郷のノーフォーク郡（Norfolk）にあるサクリンガム・ネザーゲート（Saxlingham Nethergate）に移り住んだ。
そして、マイケル・アンドリュースは、Norwich Twenty Groupのメンバーだった。
（註）Norwich Twenty Group：地元のアーティストが集まり、地元の芸術の水準をNorfolkの芸術の流れに相応しく引き上げる試み。
1982年、Sax AD832 :彼は村の歴史の1150年を祝うために描く。
そして、アンドリュースの作品の主要な展示は、1981年にアーツカウンシル（英国芸術協議会/Arts Council of Great Britain）、2001年にテートブリテンによって開催された。1988年にロンドンのナショナルギャラリーの評議員を務めた。
1995年、ロンドンの病院で没、病名はガンだった。
話は逸れるが、映画「Together」に・・
1956年、マイケル・アンドリュースは、当時スレイド美術学校の女学生の友人のロレンツァ・マッツェッティ監督の（Lorenza Mazzetti,1927- 2020/イタリアの小説家、映画監督、写真家、画家）、フリーシネマ映画で「Together」で聴覚障害者を演じている。