(今日の1枚)デ・キリコ:赤い塔 (1913)
赤い塔 (1913)
キャンバスに油彩/グッゲンハイム収蔵
アーティスト-ジョルジョ・デ・キリコと赤い塔
謎めいた赤い塔は、太陽に照らされた銃眼(Embrasure/射撃用の窓)のある塔の眺めを描いており、その要塞のような円形の形状が地平線を支配しています。キャンバスの下の1/3では、迫り来る 2 つの古典的な壁の間の影付きの四角形が塔を囲み、強い遠近感の線が、鑑賞者がその不気味な形状に向かって暗い廊下を歩いているような感覚を生み出している。
また、中央右には、白い長方形の台座に乗った騎馬像が黒い影が描かれており、太陽に照らされた地面に長い影を落としている。それは、あたかも、イタリアの風景を彷彿とさせながらも、幻想的な雰囲気を感じさせる作品だろう。
像の影は一見すると、見る人が広場から出てくるのを待ち構えている悪夢のような生き物のように見えるため、これらのオブジェクトは幻覚を見るような気分になるだろう。
形而上学的なスタイルを例示
この絵画のシーンには人物や動きが驚くほどなく、不調和な視点と不合理な光源が不安感を生み出す。
この赤い塔 (1913)は、デ・キリコの形而上学的なスタイルを例示している。
ジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico)
ジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico, 1888 - 1978)は、イタリアの画家、彫刻家。形而上絵画派を興し、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えた。
シュルレアリスム(surrealism)
シュルレアリスム(surrealism):作家アンドレ・ブルトンを中心とする文学・芸術運動であり、ブルトンが提唱した無意識の探求が、本来の目的。しかし、「現実離れした奇抜で幻想的な芸術」という意味合いに使われる。
デ・キリコ展-東京都美術館 2024年4月27日(土)~8月29日(木)
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