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2025年2月のお礼と振り返り、雑談
【いつもの金曜日の音楽の投稿は、日曜日に代替します】
皆様、こんばんは、そしてこんにちは。ミックです。2月も終わり、少しずつ寒さも和らいできたようにも感じられます。私はごく普通に過ごしていますが、いかがお過ごしでしょうか。改めて、今月も記事を読んでくださって、ありがとうございます。
月末なので、いつものように、今月に書いた記事の簡単なピックアップと振り返りをしていきたいと思います。
ピックアップ
今月一番スキが多かった記事は、なんとウィリアム・モリスについての記事でした。
これは本当にびっくり。デザイン系が特に私の記事の中で人気というわけでもないのですが、内容と、あとタイトルも良かったのかなあと。
「そういえば、ウィリアム・モリスについて書いたことないなー」と思いつき、いつもと全く同じように書いたつもりなので、こうやって思いもがけない反響があるのは大変嬉しいです。ありがとうございます。
もう一つ、反響があったのが、このヴァレリーについての投稿。これも嬉しい驚きでした。モリスもそうですが、人物について詳しく書いたので、興味深いと思っていただけたのが良かったのかもしれません。
また、今月も、お気に入りとして個人マガジンに入れていただいたりしました。とても有難いことですし、大変嬉しいです。ありがとうございます。
個人的に書いていて楽しかったのが、尾崎翠に関するもの。彼女の作品を読み返すきっかけにもなりました。
また、ヘルムート・ニュートンについては、結構踏み込んで書けて良かった。書くことで、彼の美や生きることを、自分の中で新しく刻めた気がします。それが、私が書き続けている理由の一つなんだと思います。
『幻影堂書店にて』では、森鴎外と見せかけての、リラダン『未来のイヴ』のパスティッシュになったこの作品は、書いていて楽しかったもの。実は昔書いた作品のごく一部からリサイクルしていました。どこかでその作品も公開したいなあと思いつつ。
スナップショット一言裏話
この作品は、エミール・ベルナール『吟遊詩人に扮した自画像』という、サムネイルにした絵からインスパイアされたものです。国立西洋美術館にある絵の中でも、昔から大好きな作品だったので、イメージが思い浮かぶままに書けて楽しかったです。主人公は、割と若いポップ・スターのシンガーソングライターという感じです。
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『吟遊詩人に扮した自画像』
国立西洋美術館蔵
母と娘の会話は、そんなに書いていないなあ、ということで思いついた話。温泉かサウナも考えたけど、のぼせずにもう少し気軽に喋れる場所はないかなあと思い、足湯にしました。
架空の中世シリーズは、宰相サイドの話。政治というものは、人間という白黒はっきり分けられない存在に関わるからこそ「技術」が必要なのだ、というのは、昔から変わらないことだと思っています。
こちらも、そういえば同い年の男性同士の会話って、実は最近書いていないのでは、と思って書いた話。29歳という年齢に限らず、何かの変化の前についての話ですね。
雑談
最近よく聞いているのは、この曲です。
ブルー・ベルズは、80年代のネオアコグループの一つ。ポップな曲と、青いボーカルが魅力で、シングルはリバイバルヒット等あったものの、アルバムは一枚残っているきりです。
アルペジオが綺麗に響く、切なく美しいバラード。でも、ドラマチックな重さでなく、恋に落ちる初々しさと、陽光が差す都会の街並みを歩いているような、明るい軽やかさが大変魅力的です。更にこちらの曲もお気に入り。
ハーモニカや青年っぽいコーラスの勢いが素晴らしく、青春って何と聞かれたら、この曲を聴いて、と言いたくなるような、まさに一度きりの魅力に満ちています。ポテンシャルは十二分にあったのにスターダムに駆けあがれなかったというのも、どこか貴くも儚い青春のイメージがあります。
ところが、調べてみたら、彼らは今でも活動していました。どうやら何度か再結成しているらしく、コロナ禍後にも再び活動し始めたとのことで、You tubeには、つい最近もライブ会場やショッピング・モールのようなところで演奏するバンドのライブ映像が上がっています。
こういう活動っていいなあと思います。彼らはトップ10ヒットが1曲あるだけで、特にレコード会社の要請があるわけでもないでしょうし、大金を稼げるわけでもないでしょう。
でも、優れた歌があって、誰かにそれを届けたいんだ、という気持ちが残っているのだと思います。それが、青春の若々しい恋の歌というのがまたいい。頭に白いものが混じったまま、歌い続けてほしいです。
私は、悟りなんか開かず「君に恋してしまったんだ」と言うように、軟弱で未練たらたらなまま、死んでいきたい人間なので。
でも、軟弱な歌を歌い続けるというのは、それだけでパンクなんだと思います。何かを思い続けることは、いつか終わりが来ることが分かっている人間特有の概念なのでしょう。
私が書き続けている理由は、きっと彼らが歌い続ける理由と同じです。
そんな私の文章を読んでくださって、改めてありがとうございます。またいつでも、気が向いた時に読みに来てくださったら、嬉しいです。来月もよろしくお願いします。
今回はここまで。
お読みいただきありがとうございます。
今日も明日も
読んでくださった皆さんにとって
善い一日でありますように。
次回のエッセイや作品で
またお会いしましょう。
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