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地球が361度回転すると自転1回となる

 2024年、地球は何回自転するでしょうか?
 うるう年なので366回が答えです。当たり前のように思えますが、2024年に地球は地軸の周りを何回転するかというと367回転します。自転と回数が違うじゃん。

困ったときのwikipedia

 日本語wikipediaで「地球の自転」を検索すると、国際機関によって定められている恒星に対する地球の自転周期は23時間56分4秒(1恒星日)とあります。なぜ24時間ぴったりでないかというと地球が太陽の周りを公転しているからです。北極上空から見ると地球の自転と公転は反時計回りで一緒です。下図で、地球が360度回転しても、まだ太陽は南中していません。公転角度であるθ度程度さらに回転すると太陽が南中します。θは360度/365.25日で約1度/日となります。自転1度分の回転時間は約4分で、最初の自転周期23時間56分4秒が出てきます。

公転角度θだけ余分に回転すると太陽が南中(24時間経過)

 今年はうるう年なので366日です。自転周期である23時間56分4秒で割ると自転の回数が計算できます。今年は366×24×3600=31622400秒あります。
366日/23時間56分4秒=31622400秒/86164秒≒367
となり、約367回となります。あれ?変ですね。

さらに困ったときのグーグル先生

グーグル先生に聞いてみましょう。

私「2024年、地球は何回自転しますか」
グーグル先生「2024年は地球が365回自転します。地球は1日に1回自転しており、1年(365日)は365回自転することになります。…」

うるう年を考慮していない回答が返ってきました。

グーグル先生がトンチンカンなので生成AI

気を取り直してChatGPT 4o先生に聞いてみましょう。

回答「地球は1日で1回自転するため、1年(365日)では通常 365回 自転します。ただし、2024年はうるう年であり、2月が29日あります。このため、2024年の1年間は 366日 となり、地球は 366回 自転します…」

Googleの名誉のためGemini 1.5先生に聞いてみたら同じような回答で自転は366回でした。でも問題は解決していません。地球は地軸の周りを367回転しているのに自転は366回と回数が異なるのはなぜでしょうか?
 それは1日の定義が2種類あるからです。Gemini 1.5先生が解説してくれました。

  • 恒星日: 地球が、遠くの恒星に対して1回転するのにかかる時間。地軸の周りを360度回転する時間でもある。最初に挙げた自転周期である約23時間56分4秒です。

  • 太陽日: 太陽が南中してから次に南中するまで(つまり、私たちにとっての1日)の時間。約24時間です。この場合、地軸の周りの回転角度では約361度回転していることになります。

 地球は361度と約1度余分に回転することで毎日正午に太陽が南中するのです。「1日」の定義として太陽日である24時間を基準にすると、地球が地軸の周りを約361度回転することで一回の自転と計算することになります。毎日1度弱余分に回転すると1年では約360度余分に回転することになります。つまり2024年の自転は366回ですが地軸の周りは367回転していることになります。

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