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一秒間に赤血球は300万個生まれ変わっている

 最初はオートファジー研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典博士の講演で聴きました。一応確認してみましょう。

赤血球に関する計算

 人間の赤血球の数は、1立方ミリメートルあたり約500万個です。1ccあたりだとその千倍で約50億個となります。人間の血液は、体重70kgの人で5600ccくらい。つまり赤血球の数は約28兆個となります。赤血球は一日あたり1/120が入れ替わっているそうです。つまり、一日あたり約2333億個が入れ替わっているので、1秒あたりにすると約270万個で大体合っています。とりあえず1秒当たり300万個としましょう。

ヘモグロビンでは

 赤血球一個には、血液の赤い色の元になっているヘモグロビンというタンパク質が2.8億個入っています。つまり70kgの人間は1秒当たり840兆個の古いヘモグロビンを分解して、新しい840兆個のヘモグロビンを合成しているのです。赤血球だけのわずか一秒間の代謝ですが、生体のダイナミズムはスゴイですね。

分解したヘモグロビンは

 ヘモグロビンは、肝臓で代謝されビリルビンという黄色い物質に変化します。胆汁色素であるビリルビンが消化中の食べ物に混ざって、ウンコを茶色にするのです。一日あたり、840兆個/秒×86400秒=7258京個のビリルビンがウンコの着色に使われていることになります。
 実は血液の話からオートファジーの話に進もうかとも思ったのですが、ウンコを科学的に分析した話の方が面白そうなので、近いうちにまとめてみたいと思います。

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