9/27(金)経済指標:8月の米個人消費支出(PCE)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア価格指数が前月比ベースで市場予想を下回る伸びにとどまりました。消費支出の伸びもわずかで、景気の減速感が示唆された形になりました。PCEコア価格指数は前月比ベースで3カ月ぶりの低い伸びとなった。3カ月間の年率では2.1%上昇と、米金融当局のインフレ目標に沿った水準となりました。個人消費支出は前月比0.2%増。インフレ調整後の実質PCEは同0.1%増(予想に一致)、貯蓄率は4.8%と、前月より低くなった。

画像1 9月の米ミシガン大学消費者マインド指数(確報値)は上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。利下げを受けて景気に対する楽観的な見方が強まった。このセンチメント改善の背景には、雇用市場の悪化を警戒して連邦公開市場委員会(FOMC)が18日の会合で政策金利を0.5ポイント引き下げたことがある。速報値では労働市場に対する懸念が見られたが、確報値では失業に対する消費者の見方が改善した。回答者の約55%が今後1年に借り入れコストが低下するとみており、過去最大の回答比率となった。
画像2 インフレ懸念後退とともに景気減速の側面も見られ株式市場は今週好調だった半導体やTechnology銘柄の利益確定売りやEnergy、Cyclical銘柄へのリバランスが見られたと思います。またNvidiaが中国当局が国内企業に対しH20などのチップの購入を控える事を通達した事が嫌気され-2%以上の下落、週末の影響もあり出来高は少なく閑散とした相場でした。
画像3 指数先物:経済指標を受けSP500のVIX指数は10.34%と急上昇、反対に債券MOVE指数は-1.64%と落ち着いた反応。原油はさほど大きな変化は見られず-1.4%程度の上昇にとどまりましたが、本日株式市場ではEnergy銘柄の上昇が顕著でした。BTC/USDは更なる金利下落を期待し上昇、金/ドルは-0.70%の下落となりました。
画像4 債券:米国債の9月のリターンはこれまでのところ1.2%。このまま行けば、5カ月連続でプラスとなり、2010年以来の長期上げ局面となる。同指数は4月末から上昇が続いており、年初来のリターンは3.8%に拡大。過去12カ月では10%近くに達している。債券トレーダーの方々は年末までに約75bpの利下げを期待しており、債券購入がさらに活発化してくる可能性があります。
画像5 Fear and Greed Indexは昨日とほぼ変わらず68でGreed。上記のように金利引き下げ期待からの債券購入(利回り下落)が活発化してくれば株式は軟調になる可能性がある為、次の指針は9月の雇用統計に移ります。市場予想と同等の数字が出れば市場は安心すると思われますが、雇用が悪化してくれば株式は売られ債権が買われる展開になると思います。
画像6 債券市場利下げ織り込み:インフレ懸念は後退だが消費は減速、将来の景気期待は利下げの影響から上昇。現在のところは11月のFOMCで50bpの利下げを織り込む方が多いですが、雇用が強く経済が堅調である見通しになれば25bpの利下げも十分あると思います。この数字は市場に大きな変化をもたらす可能性が高い為、引き続き注視していきたいと思います。

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