恋歌
あなたはわたしを
星の光もない暗闇に連れてきた
でもそこにあなたがいることを感じるだけで
ここはほんのりあたたかい
あなたのためのわたしでいることは
いつもとてもつらい
いつかこんなわたしは
きっとこわれてしまうだろう
こわれたわたしを
あなたは慈しんでくれるだろうか
今あなたが
暗闇のなかでわたしを見つめていることを感じる
わたしはあなたの瞳のなかに吸いこまれ
この暗闇はあなたの瞳なのかもしれない
あなたの瞳のなかで
わたしはたしかに生きている
こんなにほんとうに生きているなんて
今まで一度もない
恋歌を歌いながら
わたしは生きている
生きている