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サンフランシスコ路上観察

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現在エッセイを執筆中でBCCKSで編集していますが、noteでも読んでもらえたらと思います。出版も計画しています。
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#海外生活

2008年以降の住宅事情 (San Francisco)

 サンフランシスコ市内でも、ダウンタウンはすごく家賃が高いため、ほとんどがシェアハウス、シェアルームをしている。シェアハウスをしているローカルの住人や短期滞在の学生は、市内で比較的家賃が安いゴールデンゲートパーク付近や、州立大の付近に多く住んでいる。魅力的な街なので、世界中から人が集まって来るため、年々家賃が高騰している。最近は治安が悪くて家賃が安いと思われていたミッション地区が、ネットビジネスの

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アパートを探すまで

アパートを探すまで

(サンフランシスコエッセイ続き...)

 住居の話。大学の寮や語学学校提携のホームステイなら学校付属なので住むところはすぐ見つかるが、実際にサンフランシスコでアパートを探すのは至難の業だ。学内やスーパーなどに貼られた広告を探して連絡したり、Craigslist(クレイグズ リスト)というサイトのhousing(ハウジング)の広告を片端から見まくって、自分にあう広告を探してきて、相手にメールや電話

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3 バスの乗客

 最近の日本の公共交通機関は、スマホや本で時間を潰して、なるべく静かに他人に迷惑をかけないようにして過ごしている雰囲気だ。

 車社会のアメリカだが、サンフランシスコのような都市部では、結構普段から公共の乗り物を使っている人が多い。エコロジーを意識している人もいるし、市内の高い駐車料金を避けている人もいる。バスや電車の中で話す声のボリュームは普段と同じように高く、あまり他人に気を使っている、という

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2 バスドライバーの流儀

 バスドライバーさんの接客について、アメリカのでも基本的なバスの運転手の規則や乗客の対応の仕方など決まっていると思うが、ドライバーによって乗客への対応がかなり個性が違うと思う。例えば、降りる時にお礼を言っても無視する人や、一人一人にちゃんと挨拶をしてくれる人、顔見知りとだけ長々と話をしながら運転している人など。サンフランシスコのバスはバスの前から乗車して運賃を先に払うシステム。時折後ろから無賃で乗

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サンフランシスコのバス 1. 市内の路線

 Light Rail(ライトレール)と言われるミュニの路面電車は別として、サンフランシスコ市内を走るバスミュニバスのディーゼルカーと電動バスの二種類。52の路線が街の至る所に走っている。路線によって本数がまちまち。ダウンタウンや人口の多い地域は本数が多く、5分10分おきに来るが、住宅地や工業地帯などは本数が少なく、20-30分来ない事がある。その分を地下鉄や路面電車などが補っている。私はのんびり

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マーケットストリートの日常 3. クリティカル マス

 アメリカは車社会だが、車利用にすごく気を使っている地域もある。サンフランシスコ市内は、交通の便もいい代わりに駐車料金が高いので、車を持っている人でも、あえて公共交通機関や自転車で通学、通勤している人がいる。自転車や車を利用して、駅まで行く、パーク アンド ライドの人も多い。最近は、エコロジーで、ベイエリアで自転車利用も推奨されてきていて、市内の主要道路にはバイシクル レーン(自転車専用レーン)が

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マーケットストリートの日常 2. デモ行進

 サンフランシスコ市内には大きい通りが幾つかあるが、メインストリートのマーケットストリートの周辺には、大きいショッピングモール、観光客用のホテル、ビジネス街、長距離バスのターミナル、美術館、大学のキャンパスなどが集まっている。

 人通りがいつも多いため、マーケットストリートを通るイベントも多い。デモ行進、パレード、マラソン大会。車通りが多いのに、週末にはある一定の時間道路を封鎖してイベントをする

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マーケットストリートの日常 1.いろんな交通

マーケットストリートの日常 1.いろんな交通

 マーケットストリートはとにかく騒々しい。世界中から沢山の人が歩道を行き交う。サンフランシスコ市内外のあちらこちらから地元の人もやってくる。自家用車、自転車、バイク、スケボー、様々な会社の観光バス、いつも見回っているパトカー。ちゃんと税金を頂いている義務を果たしている、と言わんばかりに必要以上に大きなサイレンを鳴らしてくる消防車。火事の時もあるが、大抵は意識を失って道端に倒れているホームレスやアル

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ストリートミュージシャン

ストリートミュージシャン

 ストリートミュージシャンはストリートアーチストと比べて市の機関などに登録しないでいきなり来て演奏している事が多い。よく見ていたのは、移民系のミュージシャン。パウエル駅の地下にいた中国人の胡弓弾き、フィッシャーマンズ•ワーフのカニの看板の付近にいたペルーやボリビア人の民族楽器、パウエル駅の外のブティック前にいた黒人のバンド。昼間学生なのか夜に出て来ていた黒人のバンドと日本人女性のボーカル。シビック

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ヒッピーMさん

ヒッピーMさん

 ストリートアーチストにはいろんな人種、民族の人がいる。(アート屋台をやっている人、という意味で別名アートベンダーともいう)アメリカ人アーチストはもとより、メキシコ人、ペルー人、キューバ人などのラテンアメリカ系移民、中国系(ほとんどが南部の広東語圏の人達だが北京からの美術学校出身者も)、ロシア人などの東欧系やアフリカからの移民もいる。まさに世界の縮図のよう。

 私がストリートアーチスト達と知り合

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More about streetartists(ストリートアーチストの基礎知識)

 「ストリートアーチスト」という言葉は日本ではあまり使われない。最近はアートマーケットのようなイベントが日本各地でも行われるようになった。行ってみて出店者と話すと、各地のアートマーケットを廻って生計を立てている人もいたが、まだ一般的に「ストリートアーチスト」、とか「アート屋台」「ハンドメイド屋台」みたいなジャンルは、職業とみなされていないのではないかと思う。

 アメリカでもどこの街でもある訳では

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ケーブルカーの裏側

ケーブルカーの裏側

 サンフランシスコ観光の目玉の一つに、『ケーブルカーに乗ってフィッシャーマンズワーフに行く』、というのが定番である。(フィッシャーマンズワーフ)は「漁師の埠頭」という意味。観光地として有名だか、元々はイタリア系移民がカニやホタテなどを採っている漁場。大抵の観光客はダウンタウンのメインストリート、マーケット通り(Market street)と、パウエル通り(Powell street) にあるケーブ

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雨宿り

 サンフランシスコは、霧がよく出る気候なので雨もよく降る。特に十二月から二月ぐらいにかけての冬の間はrainy season(雨期)と言われ、雨がよく降って寒かった。来たばかりの時は、そういう気候のこともよく知らずに、急に雨に降られてうろたえていた。

 ある時、学校の帰りだったか、あまりテンダーロインのポークストリートのあまり治安の良くないエリアを歩いていると雨が降って来た。アラブ系の店の鉄格子

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霧のサンフランシスコ

  「カリフォルニアの青い空」というキャッチフレーズが旅行会社のパンフレットやテレビの番組欄を踊らせる事があるが、「カリフォルニア」と言えば、暖かくて青い空と青い海、浜辺を走るマッチョな白人男性、ビキニ姿で寝そべるキレイな白人女性といった、ステレオタイプなシーンを思い浮かべるかもしれない。実はこれはロサンゼルス周辺のビーチのこと。子供の頃からアメリカを行き来して、10代でいきなり中西部に行ったため

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