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彼の気づき…
例えば、野生の動物がその辺で眠っているとする。動物達は、確かに眠っている。睡眠で休息を取っている。
しかし、わずかな物音や、気配にも敏感だ。人間なら通常、眠りこけていれば、ちょっとやそっとの物音では目を覚まさない。少なくとも、彼はそういうタイプだった。眠りは深いタイプだ。
飼い犬や飼い猫でも、神経質な性格なら、眠っていても、ちょっとした物音で耳を立てるし、見知らぬ人が来ると、部屋に入る前から、すでに「異変」を感じて、眠っていたと思ったのに、突然むくりを顔を上げたるするのを、彼は見た事がなる。
彼は、今自分の身に起こっていることを、一種動物のそれに近いと思った。
彼は今、「気づき」の中にいた。
彼は全体だった。「わたし」個人ではなく、私と私以外を分かつ境界線が消え失せたかのように、どこからが“自分と呼ばれる領域”で、どこからが“自分以外の領域”なのかという感覚がわからなくなっていた。
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