見出し画像

「​ポール・ボキューズ」の意思を継承 - 星野晃彦シェフが展開する - 「web3で見えてくる料理における伝統と革新可能性」

web3で見えるシェフの人間力
歴史やストーリーを可視化

現在、AIが音楽や絵画、小説などを作れることが話題になっていますが、近い将来、もしかしたら飲食業界にもその流れがやってくるかもしれません。AIが一流シェフのように料理をするようになることも想像できます。

そうなると、シェフが料理の美しさや味で差別化するのが難しくなってくる可能性もあります。AIの学習速度はすさまじいですからね。
ではどこでシェフが評価されるのかというと、人間力だと思うんです。

「このシェフの料理哲学に共感した」「この人の料理を食べてみたい」、そう思ってもらえるシェフが活躍する未来が来ると考えています。
そうなったとき、web3が活用できるのではないでしょうか。

レストランの歴史やシェフのストーリーがweb3の技術で可視化されることで、コミュニティも生まれやすくなる。
私も料理と人間力の両面を磨き、いつの時代も選ばれるシェフにならなければいけませんね。


多様化するレストラン体験
web3が変化や革新を促す

web3をはじめとするITの発展によって、レストラン体験も大きく変化するはずです。

例えば、バーチャル上のレストランで、離れて暮らす家族や、足が不自由で外出できないおじいちゃん・おばあちゃんと一緒に食卓を囲めるようになるかもしれません。
バーチャルなので、実際に料理を食べることはできませんが、技術の進歩によっては匂いや味が感じられるようになる可能性はあります。

レストラン体験が変わると、シェフが果たすべき役割や報酬体系、飲食業界と金融業界との関係なども当然のように変化します。
しかしweb3技術を利用すれば、シェフの役目の変化にもっと柔軟に対応できるようになれば、変化や革新が起こりやすい環境になると思います。

実際に私も、やりたいことやわくわくするアイディアがたくさんありますが、お金や人、時間などさまざまな障壁があって、今はなかなか実現できていません。
web3が、それらの壁を取り除いてくれることを期待しています。


「伝統を残し、心をつなぐ」
web3が効果的な手段となる

現在、レストランを含む飲食業界は伝統保持と革新の過渡期を迎えています。
これから先、AIや機械が中心となって生まれる料理や食に関する取り組みは、確かに新しく、その時代を生きている人に評価されるのかもしれません。
しかし、そうしてつくられた食文化が「伝統」になることはないと思うんです。

一方で、これまで何百年、何千年と受け継がれてきた「料理の歴史や伝統」は、次世代に残して行かなければならない。
それは我々シェフとしての大きな使命なんです。

伝統の中には「料理をつくる姿勢」も含まれます。
「この人のためにつくりたい」「この人がつくった料理を食べたい」という、料理を通じた心のやり取りが、シェフにもお客様にも幸せをもたらしてくれる。
web3はレストランに革新を起こすだけでなく、「伝統を残し、心をつなぐ」ために効果的な技術だと考えます。


星野晃彦シェフ プロフィール

1984 年群馬県生まれ。大学在学中に料理の世界を志す。新宿調理師専門学校 卒業後、2006 年「ひらまつ」入社。「レストランひらまつ 広尾」、「レストランひらまつ パリ」、金沢「ジャルダン ポール・ボキューズ」 などで研鑽を積む。2018 年、「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」の料理長として、5年間腕を振るう。2024年6月、「ジャルダン ポール・ボキューズ」料理長に就任。YouTubeチャンネル「Bocuse at Home」を運営。ほぼノーカットで再現したレシピ動画は100本以上にのぼり、多くの料理ファンから支持を得ている。 


レストラン概要

ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座 公式HP

ご予約ページ