【 手術終了 】アルツハイマー認知症母の介護奮闘記 2024/05/29
13:00〜15:00 無事に手術終了して部屋に戻りました。89歳の母、全身麻酔で約2時間の手術を乗り越えてセメントの股関節を手に入れました。なんか、いかにも人工物が入ってますよの写真をいただきました。90年近く使ってきた骨は、骨粗鬆症でボロボロの状態だったらしいです。これじゃあ、ちょっとぶつけて転けただけでもポロッと折れてしまうのも仕方ないのでしょうね。しかし、セメントステムという人工物が人間を直立に立たせ、歩けないと言われている人間を歩くことができるまでに補助をしてくれるなんて、すごいですよね。それに、「左脚がほんの少し長くなってます。」と、手術直後の主治医から言われました。不謹慎にも、「脚が長くなるなんていいな〜」と思ってしまいました。
全身麻酔・腰椎麻酔で90分程度の手術との事でしたが、麻酔がなかなか醒めずに、術後初めて会った母は、呼びかけにほとんど返答なく、寝息を立ててぐっすり眠っていました。
病室に移動して、呼びかけにも返答あり。薄目を開けて姉と私の姿を確認して名前も読んでくれました。
「あ〜よかった。」
落ち着いたので、そろそろ帰ろうかとエレベーターホールに向かった所で、新しい病棟の担当看護師さんから呼び止められました。今後の看護計画を立てたいのでお話を聞かせてくださいとの事。
「術後の経過次第ですが、入院期間は2週間程度、リハビリテーションのため転院が必要になります。」
と言われました。
「ご家族のご意向がありますか?骨折前の歩ける状態までリハビリを行うということで大丈夫ですか?」
と問いかけられ、手術の待合室で、
「リハビリ病院はこの間の所は遠いんで、もっと近いところがいいよね〜」
などと、近場のリハビリ病院を検索してあーだこーだと姉と喋っていたのをすっかり忘れて、
「自分で歩けるようになると、また転けて骨折の危険性が高くなるので、車椅子に移乗できるくらいまででいいです。頑張って自転車漕ぎなどのリハビリまではもういいんじゃないかなと思います。」
なんて答えてしまいました。
この考えが合っているのかどうかは分かりません。つい、グループホームのスタッフの方の大変さ(特に一人夜勤時)などを考慮してしまって、母の動ける(歩ける)ようになるかもしれない機能を奪う事になりかねない発言をしてしまったのです。
父の母(私達の祖母)の事を思い出してしまいます。祖母も80歳を過ぎて骨折し、当時は高齢者に手術をすることのほうが危険だと説明され、手術を希望しませんでした。それで、祖母は寝たきりとなり、83歳で息を引き取りました。
今回の母の緊急入院に、私は付き添うことができませんでした。しかし、今回は、病院の医師もグループホームの施設長さんも、『手術』するのが当たり前の流れで話が進んでいました。「骨密度の低下した高齢者の股関節周辺の骨折はとても多いです。この骨折により立つことや歩くことができなくなるため、手術による治療が必要になります。」と、今回の手術説明・同意書には記載されています。40〜50年前の祖母の時からしたら、医学もドンドン進歩しているのでしょう。今回は「90歳過ぎの高齢者にも手術を行うことがあります。」とも説明されました。
要介護度2だった母の介護度は、今回の件もあり上がる可能性があります。ちょうど区分変更の申請をする時期でもあり、グループホームのケアマネさんからその変更申請をしてもいいですか?との連絡もありました。家族の意向を聞いてからでないと方針を決められないのでしょうが、本当は本人の意向を確かめたいところですね。アルツハイマー認知症でそれがかなわない状況なので、家族の意向が必要なのでしょうが、問われる家族もなかなか決める事が難しく返答しづらいですよね。
なんか、いろいろ考え過ぎて疲れてきちゃいました。
母は最低でも2週間は入院したままです。
今度の土・日、前回のリベンジでくじゅう山に行こうと息子と話しています。ちょうどミヤマキリシマが綺麗に咲き誇っている時期です。また、慌てて引き返さないで済むよう祈るばかりです。