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☆アートケアだより☆2025年2月号 6年生ご家族インタビュー ティム・バートン、キリコなどの世界観に惹かれて・・・
毎年恒例、6年生ご家族へのインタビューです。今月はティム・バートンやキリコに触発された作品を制作したKちゃんのお母さんTさんにお聞きしました。
●絵の具、ハサミ、線画、粘土…自然な流れで展開しつつ、根底にあるテーマは本人の世界が続く
冨田:Kちゃんは何歳から来ていたのかな(アートケアのアルバムを見ると…)わ~可愛い!初回が2歳3ヶ月!
T:ホント、可愛いですね~絵の具、塗ってますね。絵の具をいっぱいぬっていた頃、手を洗うのも好きだったんですよ。
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絵の具は毎回、楽しみにしていました
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ペン画も登場!
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綿や粘土など様々な素材を楽しむ
冨田:塗って、何か貼って、そのあとハサミを使い出して、ペン画が始まって。こうして見ると、幼児の表現の発達を順調に自分から進めていってますね。お姉ちゃんは何歳違いでしたっけ?
T:3歳違いです。
冨田:幼稚園も学校も、大きな困りごともなく楽しく行っていたようですね。
T:2歳11ヶ月で週4日くらい預かり保育に行って、その後、年少さんの始めは行き渋りがあったんですけど、行けば楽しい感じで帰りはニコニコでした。本人も「楽しかった」と言っています。
冨田:3歳1ヶ月で顔の絵が出てきてますね~ カメ、ハンバーグとリアルな工作。粘土に色をつけるのも大好きでしたね。ふわふわの綿(わた)も好き。粘土とモールで「クラゲ」という作品もありますねぇ。
T:海が大好きで、よく江ノ島水族館に行ってました。作品のテーマも海が多かったですね。
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異素材を組み合わせて楽しく造形
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自ら描いた生き物を入れて構成し、絵の具で彩色
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段ボールの作品は『生き物たちのお店屋さん』
冨田:5歳、型抜き定規を使った作品。海のテーマは続いてますね。ああ、これ!「虫のおうち」と言っていた絵、お話ししてくれた内容がすごく印象的でした。男女の虫がいて、子どもが生まれる話なんですよ。
T:そうだったんですね。
冨田:この頃、性教育とか何か聞いたのかな?
T:どうだったかなぁ…??どこかで聞いたのかな。
冨田:いつもながらTさんの育児での肩の力の抜け具合、いい感じですよね~。子どもに余計な負荷がかからない感じ。2018年は虹を描いたり虹色の絵が多いですね。
しばらく「音ことばワーク」に来て、みんなで演劇を作ったり「忍者」という演目を構成したり、楽器演奏したり。
T:はりきっていたし、とても楽しかったみたいです。
冨田:1年生での展覧会で海の絵本を作って朗読した動画を作品としました。これもKちゃんらしいなぁって思った作品です。空想の世界を思い描く力と、言葉で表現する力を持っている。
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周りの小学生に触発されて変化!
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●ダークな世界もポップな世界も🎵好きな世界観について人と共有する
T:4年生くらいから急激に背も伸びて、5年生くらいから思春期に入った感じで声も低くなって迫力が出てきました。
冨田:そうね、作るものも変わりましたよね。ティム・バートンの世界観が好きとか、いろんな話もしてくれましたし。アートケアのご家族の記録用紙も、お子さん1人で来たときはお子さんに書いてもらっていて、大概はあまり文字数が多くないんですけど、Kちゃんは結構書いてくれています。「書きたい、語りたい」気持ちが溢れている!
T:家族と過ごすときはそういう面がないんですよ~ 食事中、上の子と夫と私とで話している間、黙ってマイペースで食べてます。
冨田:テレビとかつけている?
T:つけてないんですよ。上の子は気遣いで私や夫が話したちょっとした話も拾おうとするんですよね。Kは自分の興味がある内容の話題になるとワーっと入ってくる感じです。
大勢のところで意外とシャイで、小さい頃より今はもうちょっと人と距離を取るような様子をしてますね。
冨田:そうなんですか。ワークの時は私だけにではなく、作品についてシェアリングする時など、他の子のご家族、大人の人たちともよく話していますよ。
T:美術、アートが大好きだから、そういう話を共有できるのが楽しいんじゃないかな。知っていることを聞いてもらいたい気持ちも満たされるみたいです。
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「私は、ティムバートンの世界観が好きで、この絵を描きました。ポップな絵を描いてる時と違って、
ダークな雰囲気の絵を描いていると、暗くて黒い感じを味えるのでとても楽しいです」(本人解説)
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ティム・バートンのもう1つの世界観、ポップで愛らしい面を意識
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来場者がスイッチオンしてライティングできる!
小さい頃の多素材を組み合わせた工作を思い起こさせます
冨田:今年は夏にキリコ展に行って、刺激を受けてましたね。
T:前の年に夏休みの宿題でメキシコ展に行って、それがすっごく充実した展覧会だったんですよ!それをまとめて夏休みの課題で出したら選ばれたんです。で、今年も何か展覧会を観に行こうと探したら博物系はなくて、キリコか、行ってみよう、と。行ってみたらインパクトがあって、Kが好きな、どこか気味悪い感じ、不思議な感覚に感動してました。知らない言葉を見るもの楽しそうで、なんでしたっけ、キリコで出てくる…
冨田:形而上、とか?
T:そうそれそれ、すぐ調べてました。
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フォントも何度か制作
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図録を見ながら模写したり自分流にアレンジしたり
冨田:ティム・バートンを好きになったのは何がきっかけだったんですか?
T:『ナイトメア・ビフォー・クリスマス』を観たのがきっかけだったかと思います。一番のおすすめは『コープス・ブライド』。
冨田:あー私、それ観てない!
T:おすすめですよ~ティム・バートンの映画ってたまに馬鹿げた話あるじゃないですか、『マーズ・アタック』とか。そういう映画と違って幻想的でいいんです。
冨田:『マーズ・アタック』!あれはあれで、B級狙いのはっちゃけ感が好きですけど!
T:4月にティム・バートンの映画音楽のコンサートに行くんですよ。
冨田:いいですね~
T:今はボカロとかYouTubeとかにも興味があるようです。ボカロは、最近の子たちが好きな、言葉とか世界観とかが暗めの感じの。
冨田:アートケアOBの子が高校生になって自分で作ったボカロがあるとお知らせくださって、観たらその感じでした! 学校ではどんな様子ですか。
T:あのまんまで(笑)。男の子とも仲いいです。優しくてあまりトゲトゲしていない感じの5人くらいで、女の子も含め、オタクっぽい共通の趣味の子たちで集って。
冨田:オタクっぽいって、どんな?
T:『進撃の巨人』とか『ビースターズ』とか。
冨田:『ビースターズ』知らないなぁ!検索してみようっと。
T:Kが「中学に行ってもアートケア続けられるかな?」って言ってるんですけど。
冨田:ぜひ!来てる子たち、いますよ。部活が忙しくなると来れなくなりますけど、中学生以上は毎月ではなく来られる時に来てねとしていますので。
ではインタビュー締めくくりに、アートケアの長年のご参加で感じたことなどお聞かせください。
T:(笑)まとめですね。Kにとって「アートケアは特別なところ、珍しいことをしている」という思いがあって、好きな場なんだと思います。美術の世界にひたれる、話せる、聞いてもらえる。以前のアートケアの展覧会で美術館に作品を飾ってもらったことも誇りに思っているようです。
冨田:美術館での展覧会、大事ですよね。ここ数年、展示室が借りられる期間が変わって、違う会場になっていますけど、またタイミングが合えば美術館の展示室で展覧会をしますね。
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キリコの世界を消化&昇華!
3月の展覧会でのお披露目をお楽しみに!!