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逃げることについて 〜個人的オピニオン〜

あくまで個人的な意見という前置きをしますが、私にとって「逃げる」ことは、心の平安のために必要なスキルだと思っています。

もしその場で心地良さを微塵も感じられないなら、その場に居続けることが苦痛で仕方ないなら、タイミングを見て「逃げる」ことをお勧めしたいです。

自分のエピソード

大学院の頃の話ですが、塾講師のアルバイトをしていました。1年目はまだ研究とバイトで両立できていたのですが、2年目で研究により時間を割ける必要が生じてしまい、塾講師を辞めたいと申し出ました。

しかし、辞めることができませんでした。この時の室長が横暴な人間で、新年度がスタートした直後に申し出る私も悪いのですが、この時に恫喝まがいに説教までされたことで、塾を辞めるという選択肢は頭から消えてしまいました。

指導教員にも成果を出せず怒られる毎日。博士課程に進む予定でいたので、何とか耐えようと、精神をすり減らす毎日でした。何とか両立したものの、修士論文を書き終えた頃にとうとう心が折れてしまいました。

医者からは適応障害と言われました。今の環境で生活を続けるのは無理だと判断して、博士課程を1年で中退することにしました。1年遅れて就職活動を始め、今の会社に就職することになりました。

逃げるというスキルに目覚める

塾の室長に大学院の指導教員。ダブルで怒られる恐怖心を抱えた私は、成果を上げないといけないという焦りもあり、本当に息苦しい1年を過ごしました。適応障害になるのも時間の問題だったと思います。

今となっては昔話ですが、この経験で私は「逃げる」というスキルがだいじであることを悟りました。塾の場合で言えば、逃げるタイミングを逸したということ。

逃げると言うと、あまり良くは思われないかもしれません。ただ、自分が進むべき道を一番に考えたときに、余計な荷物になりそうであれば、その荷物を下ろすべきだし、余計な寄り道になるのであれば、その道筋は絶った方が良い。

もちろん、心身に余裕があれば寄り道も結構だけど、明らかにキャパオーバーになるなら、自分の身を守るためにも切ることが必要。逃げることは、決して恥ずかしいことではありません。自分の方向性をスッキリさせるために必要な心身の整理です。

逃げずにチャレンジする瞬間

世の中には様々なことに積極的にチャレンジするべきだと言う人がいます。確かにだいじではあるけれど、心身の余裕を前提として、冷静に判断するようにした方が良いというのが、私なりの答えです。

もしくは、少しタフな状態にはなるけれど、自分の将来に明るい希望が差すかもしれないと思うのであれば、一歩踏み出しても良いと思います。その境界線は個人の裁量次第。大きく踏み出す人もいれば、私のように少しずつ踏み出す人もいる。

私の場合で言えば、タイミングが合えばチャレンジするくらい。タイミングが合わなければ、縁がなかったということ。それぐらいの軽い感覚でいれば良いんじゃないかなと今は思っています。

結局のところ、逃げたことが無い人間はいないと思うのです。みんなどこかで「逃げる」というカードを切っている。その回数が多いか少ないかの違いでしかない。

そう考えたら、逃げることに対するハードルも下がるのではないでしょうか。

おわりに

今回は急な思いつきではありましたが、個人的な意見として「逃げる」について書いてみました。

無理して逃げずに戦うことは、一見良いことのように見えますが、自分の声を完全に無視して自らに暴力を振るっている状態です。そうすると、いずれ他人に対しても暴力的な考え方になるので、早く逃げて悪循環にケリをつけるべきです。

逃げることについて、もし現状で選択に悩んでいる方がいれば、こういう考え方もあると伝えたいです。

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