アートで際立つ新旧街並みの「狭間」@青山を散歩✨秋雨しとしともまた乙✨
ワタリウム美術館が中心となって、変わろうとしている新旧の街並みの狭間にあえて作品を配置する街中展覧会が繰り広げられていると聞いた画家のなぎさとライターのまいこ。展覧会の名は「水の波紋展2021」。
肌寒い秋雨の日でしたが、そんな作品が数多く点在する青山エリアを散歩することに。
まず訪れたのは、表参道交差点の一角にある山陽堂書店。
2階に上がると、カラフルな飛行機群や、表参道の立体地図、モノクロ写真がポップなインスタレーション仕立て。。。
と思いきや、キャプションなどを読んでいくと、それは東京大空襲前後の表参道交差点の記録や思い出。。。確かに飛行機はB29。モノクロの写真では、遠くの国会議事堂が見えるほど交差点付近に建物はない。
そして、「(今でもある)灯篭近辺には2階の高さまで積みあがった死体」という衝撃の言葉も目に入る!
「グルメとアートのお洒落な街♪」とウキウキ歩いているこの参道の重い過去の歴史がズーンと響く。
山陽堂書店での弓指寛治の展示風景より
山陽堂書店での弓指寛治の展示風景より
山陽堂書店での弓指寛治の展示風景より。戦前の青山通りと今の青山通りが平行して走っている。
書店を出て現実に戻り、 近くの「くじら公園」なる場所に向かう。
そんなところあったっけ?
あった!
こんなレトロで素朴な公園が。。。
ワタリウム美術館の和多利姉弟から子供時代のくじら公園の思い出を聞いた梅沢和木さんの巨大壁画がドカーン。時空を超えて、両者に通じる普遍的な感覚が交錯している!
近くの会場「テマエ」に展示してあった梅沢和木さんの手記が手掛かりになる!
隣の空き地には、ピンクのリボンが絡みついて頭には花や車輪が絡みついたオブジェが乗っているマネキン。第一印象は、アヴァンギャルドでファッショナブル。
檜皮一彦による初の立体作品《hiwadrome type: re[in-carnation]》(2021)
ところが、よくよく見ると、自身が使用する車椅子や身体性(不自由性も含む?)をテーマにした檜皮一彦による立体作品と知りびっくり。「障害」というテーマを越えた未来感覚がすごい。
少し歩を進めると、眼前に広がる自然と絵の融合空間!急に夢の中に迷い込んだような非日常空間。
迷わずに、迷い込む!笑!
小雨効果で板張りの遊歩道に森と絵が映り込んで美しい。
まいこは、絵の中に入りたくなり、入った瞬間をなぎさに撮ってもらいました。
柿本ケンサク《タイムトンネル》(2020)の画中に入った?!まいこ。
更に森を散策すると、ピンクのたんこぶにも遭遇。すっかり異次元に連れてってくれる。
川俣正+フランツ・ウエスト《たんこぶ》(1995)と《プレファブリケーション・東京 / 神戸》(1995)
この森は、新しくできた「ののあおやま」とのこと。こらから表参道で自然が恋しくなったらここに来よう。
さて、これだけ歩くとお腹がすいてきます。
外苑前方面をめざしつつ、ランチをやっていそうなお店ないかな~ときょろきょろ。
前ベルコモンズがあった辺りに「ARGYLE aoyama 」という真新しいビルが見え、「串揚げ海老虎」の看板が目に飛び込む。お腹が空いていた2人は、「大阪メンチカツ御前」の写真に惹かれて中へ。
お腹いっぱい食べて、再出発です!
外苑西通りを歩いてちょっと左に入ったところにおおきな空き地があります。そこに「タイムズ」集合体の門が現れる。
展示風景より、EVERYDAY HOLIDAY SQUAD《TIME GATE》(2021)
そこをくぐると。。。
真っ白なスケボー ランプ、滑り台と事務所が合体したような遊具、小屋などが謎めいてランダムに建ててあります。
「隙間時間」「すきま空間」を象徴するコインパーキング「タイムズ」の門をくぐって展開される、つかの間の物語やオブジェたち。
なぎさとまいこも自分たちの経験を重ね合わせながら体感!
展示風景より、鯰《Paradice》(2021)
再び大きな青山通りへ。
今度は、建築的大型展示の「パビリオン・トウキョウ2021」を目指します。
まずは、国際連合大学へ。
おお、遠くからも目立つ、エッシャーの迷宮がお椀になったみたいなオブジェ。雨じゃなかったら思いっきり乗っかりたい。
Global Bowl/設計:平田晃久〈本プロジェクト案〉
そして、その先にある「旧こどもの城前」には、登れる滑り台棚に多種多様な植物が植えられた、プラント舞台。階段もついていたので、早速登る。
わー、こんな角度から岡本太郎の彫刻を見たの初めて。前の道路や建物も、全然違った風景に!アートの魔術だな~。
ストリート ガーデン シアター/設計:藤原徹平〈本プロジェクト案〉
「旧こどもの城前」の岡本太郎の彫刻。こんな顔だったんだ!
フィナーレは、渋谷区役所 第二美竹分庁舎へ。
なんと、区役所とは思えないアグレッシブな現代アート空間が次々に現れてびっくり👀極めつけは草間彌生 のオブリタレーションルーム。
草間さんによる、真っ白な幻想のお部屋の中に、来場者がカラフルなシールを貼るという、参加型アート。私達も夢中になって貼りました。
この夢中になった自分が、作品名通りセルフオブリタレーション(自己消滅)なのかな~。気づかないいうちに、自分自身も水玉柄になり、部屋の一部になってたりして?草間さんも魔術師だな~✨
現実と非現実が交錯するようなアートな1日!今日は特にアートの魔力的パワーを感じました~!
【水の波紋展2021概要】
会期:2021年8月2日〜9月5日
会場:岡本太郎記念館 中庭、山陽堂書店、渋谷区役所第二美竹分庁舎、テマエ、ののあおやまとその周辺、梅窓院、ワタリウム美術館とその周辺
開館時間:11:00〜19:00(岡本太郎記念館は10:00〜18:00、山陽堂書店は平日11:00〜18:00/土11:00〜17:00)
休館日:無休(ワタリウム美術館は8月9日以外の月曜、岡本太郎記念館は火曜、山陽堂書店は日祝および8月8日〜8月15日)
料金:無料(ただしワタリウム美術館と岡本太郎記念館は入館料が必要。JRの「インサイドアウトプロジェクト(フォトブース)」、Yotta(ヨタ)の「青空カラオケ」は要予約)
【Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13 パビリオン・トウキョウ2021概要】開催期間:2021(令和3)年7月1日(木)〜9月5日(日)
会場:新国立競技場周辺エリアを中心に東京都内各所
ビクタースタジオ前/明治神宮外苑 いちょう並木入口/国際連合大学前/旧こどもの城前/渋谷区役所 第二美竹分庁舎/代々木公園 パノラマ広場付近/kudan house庭園/浜離宮恩賜庭園 延遼館跡/高輪ゲートウェイ駅 改札内鑑賞時間:各パビリオンごとに異なりますので、作品ページをご覧ください。 鑑賞時間は変更になる可能性があります。 一部のパビリオンには休館日がございます。また、入場料や事前予約が必要な会場がありますのでご注意ください。
パビリオン・クリエイター:
藤森照信、妹島和世、藤本壮介、平田晃久、
石上純也、藤原徹平、会田誠、草間彌生
特別参加:真鍋大度+Rhizomatiks
主催:
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、
パビリオン・トウキョウ2021実行委員会
企画:ワタリウム美術館
お問合せ:contact@paviliontokyo.jp
(パビリオン・トウキョウ2021実行委員会事務局)
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