六本木の街をアートとして鑑賞する旅🛫いつしか自然と人工の境が消え、全体がアートになる！
東京都は緊急事態宣言延長となり、おおかたの美術館は臨時休館を延長。
ギャラリーも含めて、屋内のアート作品を鑑賞するチャンスが激減！！
でも、考えてみれば、「これがアートですよ」と展示してあるものだけがアートじゃない✨
平常時は目的地に急ぎ足となってしまいがちだけど、実は視線の端に一瞬「ステキ」と感じる断片が無数に飛び込んで来ているのに足を止めていないだけ。
いろいろ閉館している今、いつもあくせくして見過ごしてしまっているアートにゆっくり向き合えるチャンスが到来しているのです！
ということで、一緒にアートトリップの絵本を創っている画家の中内渚さんと六本木の街をアートとして鑑賞する旅に出てみました。
画家の中内渚さん（写真左）と筆者（写真右：菊池麻衣子）
まず最初に向かったのは、ミッドタウン六本木。
白大理石のあの卵のような彫刻に会いたかったのです。
あの真ん中に彫られた穴に2人で入って身を沈めたかった。。。のですが。。。
安田 侃さんの彫刻《意心帰》
なんと囲いがしてあるではありませんか！コロナ対策ですね。
いつもは子供たちが入っているので遠慮していましたが、今日こそは！と思いきや、甘かった。。。まあ、これもこの時期だからこその希少な現象。
じーっと穴の中を見つめて中に入った気分を喚起。
ちょっぴりショックをうけつつも外へ。21＿21デザインサイトへの散歩道を歩きます。
曇り空ではありましたが、5月の草花がとても綺麗。
細かい花々が集まった珍しいアジサイ、大振りなつつじが毬のように球体になっていたり！
色も形もアートです。
花々のアートに元気づけられて気を取り直した私たち。
向こうの方に見えるメタリックなアートに向かっていきました。
フロリアン・クラール／Florian Claar《フラグメントNo.5》
そしてまたしても囲いが！
アンモナイトが宇宙ステーションになったような不思議な物体ですが、「中においで」と言っています。でも入れない。。。
体験型を体験できないというコロナ期の鑑賞力を鍛えなければ！！
そしてこんなアートもありましたよ。
こちらも、いつもなら電柱くらいの勢いで通り過ぎてしまっていた。。。
よくよく見ると、なんと人の顔がたくさん積みあがっているのではりませんか！
トニー・クラッグ／Tony Cragg 《ファナティックス》
人の横顔が見えてきた！作家さんがイギリス人なので、どれも鼻が高い！
さてさて、六本木ヒルズの方にも行ってみようということになり、大通りへ。今度は、黒い安田 侃さんの彫刻に出会います。
おっつ！こちらは囲いがない！
ということで、ちょと失礼して座ってみました。我ながら大人げないな～汗。でも一瞬なので、大目にみてね！先ほどの白い卵型の彫刻にも思いを馳せました。
安田 侃 《妙夢》
ヒルズについてまず遭遇したのは、村上隆さんによる巨大な黄金の彫刻《お花の親子》
花壇越しに輝いています。この花々を代表するように、お花の親子が満面の笑みを浮かべている。村上さんが、去年のコロナ真っただ中で命がけで制作したという10ｍもある彫刻。悲壮感ゼロのこの笑顔が現実離れしつつも突き抜けている。なので、ここには、ネガティブなものを一気に吹き飛ばしてくれるパワーがあります。
手をつないでいる花の親子がとても温かい。
村上隆 《お花の親子》
ふと目遠くに向けるとミニバラ園が。そこにはむせ返るように咲き誇るバラの花々！それぞれとても良い香り🌹
ちょっと横道にそれるこのミニバラ園は、入ったことが無かったのですが、真っ白なバラ、透き通るようなオレンジのバラ、黄色いバラと、ささやかにアートの饗宴を広げている！そういえば、いつもわき目もふらずに森美術館へ向かっていたな～。
すると、いつもは見たことがない角度からあの黄金のハートが！💛
ジャン＝ミシェル・オトニエル《KinnoKokoro》
するとおもむろに「今古代のアクセサリーをちょっと研究しているのだけど、ハート型って、紀元前からたくさん登場するんですよね。」と渚さん。
「日本ではハート型ってポップで最近な感じがするけど、心を表す普遍的なシンボルなのですね」と私。
そんな会話をしながらけやき坂へ。
そこには、あの妖怪・一反木綿のような赤いベンチがながながと出現。
内田繁 《 愛だけを》
実は今日、原色のアートを探していた渚さん。するっと飛び乗ると、ぴったりとフィットしちゃいましたよ。
そして通りの向こうに枠だけのインテリアアートを見つけて駆け寄る2人。
アンドレア・ブランジ 《 アーチ》
枠だけなので、街全体、地球全体を自分たちのお家にすることもできる！
ここで無限に遊べそうだね♪
それではまた次回のアートトリップもご一緒しましょう！
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