月刊誌『国際商業』の「アートとビジネス対談」第10回のご出演は、デザイン・イノベーション・ファームTakram(タクラム)代表の田川欣哉さん✨👑 『ちょっと未来の欲求をカタチにするデザイン的アプローチ』のお話☺ 田川さんは、現在21_21 DESIGN SIGHTで開催中(※好評につき、5月10日まで開催延長!)の「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」←これホント、インスピレーショナル☺のディレクターも務めていらっしゃるのですよ。
「最終的な作品には現れない思考プロセスを垣間見ることは「つくる人」を目指す当時の田川さんにとって宝物のようだった」という体験から生まれたこの展覧会は、まさにインスピレーションの宝庫。サントリー緑茶・伊右衛門の、暖簾の「茶」の位置をずらす過程にも膨大なスケッチがあり、それぞれが美しいことに驚きました。
Takramの企業活動は、コンサルティング(ロジカル)とデザイン制作(モノとして具体的にアウトプット)の合わせ技でソリューションとして提供できるのが強み☆ちょっと先のお客さまが何を求めているのかをプロトタイプで目の前にすると、クライアントの決断力が数倍になるとか!!
田川さんご自身も、トヨタ自動車「e-Palette Concept」のプレゼンテーション設計、経済産業省・特許庁の「デザイン経営」宣言の作成、グッドデザイン金賞受賞など幅広くご活躍。
菊池:最近の企業のお悩みには、何か傾向がありますか?
田川さん: あります。「どのようにして潮流にフィットしたら良いか」というお悩みが多いです。自社が追い付いていないことは認識しているのですが、何を追加したら良いかわからないといった感じです。特に「デジタル化」をどうやってビジネスに組み入れていくかが課題になっているようです。例えば、自動車×デジタル、家電×デジタル、ファッション×デジタル、医療×デジタルというように。この中でわかりやすい事例ですと、自動車×デジタルは自動運転になるといったところでしょうか。昔ながらあるものとデジタルとのハイブリッドを模索している状況と言えるかもしれません。
菊池: 企業は、ちょっと先のお客さまが何を求めているのかをなるべく正確につかみたいのかもしれませんね。そうしますと、Takramの役割は、コンサルタントのようなものなのでしょうか?
田川さん: コンサルティングとデザイン制作の両方を担うというのがTakramの特徴です。戦略を立てるところから、具体的なモノを作ることまで手掛けます。そもそも戦後の日本では、戦略立案とモノづくりがごった煮状態だったのですが、やり方がわかってくると、考える事と作ることを分けた方が効率が良いということで、高度に分業化されてきたのだと思います。
菊池: その高度分業化の弊害が現在出始めているのですね。素晴らしい戦略の趣旨が、モノづくりチームに上手く伝わらずに失敗したり、その逆もあるのかもしれませんね。
田川さん: そうですね。ですので、Takramでは、BTC(ビジネス・テクノロジー・クリエイティブ)という考え方を10数年前から提案し、実行しています。文系、理系、芸術が持つ力を総動員して戦略を立て、モノを作っていきます。
菊池: ロジカルシンキングだけでは限界に来ているということで、ビジネスにデザイン思考/アート思考を取り入れようという動きが見られる近年ですが、Takramは既に長年取り組んできた領域なのですね。
菊池:例えば、「ちょっと先のお客さまが何を求めているのか」を知りたい場合、デザイン的アプローチを取るとどのようになるのですか?
田川さん: デザイナーは、具体的にインプットして具体的にアウトプットするという手法を古くから持っています。デザイナーの多くは美大で勉強していますが、まず「観察力」を磨きます。目の前にあるものをありのままに脳にインプットして描くという訓練をみっちり受けます。そうしてデッサン力を身に着けると、写真のような絵を描けるようになります。
菊池: その観察力は、企業や人を観察する際に応用できるのですか?
田川さん: そうです。ユーザーエクスペリエンス/顧客体験という手法に役立ちます。例えば、歯ブラシを使用する人を観察した場合、ありのままを正確に描写することができます。そうすることで、使用感に関するユーザーの心理までいろいろ想像することができ、ユーザー中心の製品設計が可能になるのです。
菊池: それはすごいですね。そして、デザイナーですから、そのようなユーザーエクスペリエンスから出てきたアイデアを、モノとして目の前に提示することができるのですね?
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菊池:田川さんご自身が、企画で困難を乗り越える際のコツはありますか?
田川さん: 何をやれば最小限の時間とエネルギーで結果を出せるかということを考えます。ドミノで例えると、どのコマを最初に倒すと最大の効果を得られるかということです。
菊池: 省エネ思考ですね。それで上手くいった事例はありますか?
田川さん:現在六本木ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」をディレクションしたのですが、その企画の大元を立ち上げるところで困難にぶち当たりました。
菊池: どんなことですか?
田川さん: 展覧会の趣旨が、「日本を代表するデザイナー達の「原画」を中心に、思考プロセスを垣間見ることができる」というものでしたので、まずは展覧会に参加するデザイナー26人からメモ書きやちょっとしたスケッチなどを出品していただく必要がありました。でも、それらは同時に彼らの企業秘密であったり、プライベートな大切なものであったりするので、最初は誰も出してくれなかったのです。
菊池:えー!!それは大変!!!
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