2年半前に見初めた白磁昆虫の作家から透ける白磁お猪口を買う✨
20代の白磁アーティスト堀貴春さんに出会ったのは、アーツ千代田3331の『3331 ART FAIR 2019』にて。
3331 ART FAIRでは、毎年プライズセレクターとして作品を購入しているのですが、この年は、「立体作品を買おう」と思って会場を探索していました。
何周か巡ると、何度通ってもピピっとくる作品が絞られてきます。
中でも、抜けるように白くてなめらかな白磁の昆虫たちのオーラがすごい!
ちょうどアーティストもいらっしゃったので、お話を聞く。
やっぱりこういう時に、作家さんご本人がいらっしゃるのってとてもありがたい。私はやっぱり、作家さんご自身と、会話などの体験を作品と合体させて、ひっくるめて「好きな作品」と実感する性格みたい!
高校生の時から陶芸家になると決めて窯業を専門的に勉強した堀さん。影と造形の美しさを際立たせるために、ハイレベルな白磁を選択したとのこと。彼の白磁は、土素材と石(ガラス質)素材の配合を、実験を重ねて絶妙な割合に。土素材が多い方が、どっしりと巨大な作品を作りやすいのだけど、彼は薄い部分が「透ける」白磁にこだわっているので、極限までガラス質を多く配合しているのだそうです。
また、白磁はかなり高温で焼くので、古来から高い技術と設備が必要な技法でした。
その素材と技法で昆虫!!!
すごく精巧で本物らしいのに、とても現実離れしている。。。
そして、その辺にいる昆虫は苦手な私から見ても、エレガントで美しい(^_-)-☆
その秘密は、透き通るほどに繊細でなめらかな白磁とその造形の緻密さにもあるのですが、実は、この昆虫、「架空」なのです!
《White Spider ホワイトスパイダー》『継ぎはぎで作るのは誰でもできるけど、全てひと繋がりの白磁で蜘蛛を作るのはなかなかできることではなく、よく驚かれる』と堀さん。
これが、堀さんといろいろお話した上で、3331 ART FAIR 2019にて購入した《White Spider ホワイトスパイダー》。よくみてください!
例えば、胴体にある、上向きの角みたいなの。。。これは、本当の蜘蛛にはない。。。なぜ?その理由がまたかっこいい。
堀さん「昆虫は環境に応じて進化しているので、これは何百年後かの未来に進化したらこうなるのでは?と想像した姿です。進化するといっても、必ずしも実用的に進化するばかりではない。邪魔なのだけど「美的」に進化するかもしれないし、動きにくいけど「遊び」的に進化するかもしれない。」
とのこと!!これって、昆虫全般、生物全般のいとおしい本質を突いていると思う。「必ずしも実用的に進化するわけではない」。だからこそ、面白味のある造形が生まれるのですよね!!!
人間に置き換えると「必ずしも理性にしたがって行動するわけではない」?あれ?違うか(;^_^A でも、だからこそドラマが生まれる。
ちょっと脱線しましたが、この時に、もう1つの白磁シリーズのお話を伺いました。それが、光を透過して透ける器!写真で見るとえもいわれぬまばゆさ!今ここで欲しいくらいでしたが、3331の展示にはありません。
百貨店の展覧会に出すことがあるというので、その日まで待ちます!と2019年の春。。。
そして2021年の6月現在へタイムトリップ!
日本橋三越本店 本館6階 美術工芸サロンで「堀貴春 陶展 ー白磁昆虫の世界ー」を開催すると堀さんから連絡が!
あれから2年半経つのか~。感慨深い!と思いつつ、会場へ。
瞬時に私に気づいてくれた堀さん。おひさしぶり~。
まずは、最新作のカマキリがドーンと凄い迫力!そしてエレガントぶりも進化してますね~。
みてください!この羽。美化された未来の高速道路みたい?!
もちろん今回も、美術品としての主役は白磁昆虫たち。
艶面とマット面を焼き分ける高度な制作過程も伺いつつ。。。
ついに透ける白磁のコーナーへ。
うるわしい!そして、お酒を入れたり、日常生活で使うシーンも思い浮かぶ!
六角形の細かい模様それぞれから光が透過されて、まばゆい!自然光だともっと輝くとか。どんだけ~👀
堀さんが毎日コーフレークを食べる時に入れていえているというボウルにも惹かれる。。。とても丈夫で、コーンフレークも食べやすい湾曲とのこと!
いろいろ迷いましたが、今回はこのお猪口のペアに。
ビアタンブラーや、カレー/パスタ皿もあったので、これからシリーズで集めていきたい!
そうそう、大事なポイント!
さすが白磁昆虫作家ということで、この器シリーズの模様も実はトンボの複眼なのですよ👀
昆虫の中でも、トンボの複眼が透明で一番キレイだからだそうです👀✨
【展覧会情報】
タイトル:堀貴春 陶展 ー白磁昆虫の世界ー
日時:2021年6月30日(水) ~ 2021年7月6日(火) 最終日午後5時終了
場所:日本橋三越本店 本館6階 美術工芸サロン
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