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風邪ひいて好きな人と話すきっかけができた【日記 12月13日】

起きたのはだいたい13時頃だった気がする。長引いた風邪が悪化して、熱となり鼻水と痰が絡む。大学の2限の授業は終わり、3限ならまだ間に合うと思ったけれど、体が上手く動かない。体に枷が着いたようなそんな重苦しさがある。ペン1つ握る体力もなく、老衰したらいずれはこうなるのだろうと遠い未来を想像した。両手でスマホを持って、1畳に満たないベットの下の読書部屋で目を覚ます。文字が読めないというより頭に入ってこない。いつもならスラスラ入ってくるはずの見慣れたそれらが、今では1文字1文字追って行かないと読むことができない。諦めて布団の上でアニメを見る。響けユーフォニアム3期10話、学生生活はこうも熱かっただろうなんて思いながら、過去の青春に今はコンプレックスを抱きつつあった。あのころは良かったなんて中学、高校、大学に入っても同じことを繰り返し言っているのだから、今を大事にしないとなんて思ったりする。体を温めようと、読書部屋から出てお風呂を沸かす。普段はシャワーで済ますような人なので、お風呂なんぞこういう時くらいしか入らないのだ。お湯が湧いたところでジップロックに入れたiPadを持ってお風呂場に向かう。体が温まると同時に、やんわりと体が少し軽くなった気がする。秋田なんて温泉は探せばいくらでもあるが、友達としか行く機会がない私にとって約2ヶ月ぶりの入浴だった。iPad1つでこうも没入できるなんて、YouTubeのショート動画を流し見しながら時間はじわじわと溶けていく。気がつけば18時である。約…4時間ほどお風呂に入っていたことになる。大学は授業が終わって、風邪なんか引いてなければ今頃バレーサークルで体を動かしていただろうに。風呂上がりにスマホを開くと同じ授業を休んだ友達からメッセージが来てた。
『今日授業の課題って何か出たー?』
『今起きた、知らんな』
『授業出てないん?』
『出てたけど、気がついたらオチてて』
リモート授業あるある、話聞いてないやつ。けど、確かに気になるには気になるなと、それを口実に例の子に話しかけてみる。今僕が好きな子だ。
『あーちょっと他の人にも聞いてみるわー』
友達の会話を切り上げて例の子に話しかけてみることにした。
『授業で何か課題でた〜?』
『実はいまさっき起きまして…』
『おはよ!』
『特に出てないよ前回のくらいかな』
引用『ヤバすぎ笑笑』
『風邪ひいて話ズルッズルでして☆』
こんな感じで少しくだらない会話が続いて会話出来る口実ができたことに感謝しつつ今日も会話することができた。今起きたは嘘だけど、脳が動くようになったって考えれば目が覚めたかもしれないと、屁理屈を言っておく。ありがとう友達。その友達に話してもらったことを送って会話が終わる。8時半となると、今日やれることは限られているために悩みどころだと思う。1日が気がついたら終わっていたのだから恐ろしい。頭が鈍いために脳死でできることを、お風呂掃除と洗面台、食器の掃除をして夜ご飯を食べる。ご飯と、消費期限切れのハンバーグを3つ。4日くらい切れてても問題なく食べれた。食欲が戻っても胃袋は小さいらしい。2回に分けて食べて、YouTubeのショート動画をまた見始めた。たまたま流れてきたボカロ楽曲作成の動画から、何となく音楽をやりたくなったのでパソコンとMIDIキーボードを読書部屋に持ってきた。とてもじゃないが、立ちながら鍵盤を弾くなんてできない。座るのも確かにとも思いつつエアコンが壊れているので読書部屋の外は室内なのに10度である。人が暮らすところじゃないので諦めている。パソコン1つで打ち込みができるのだからいい世の中だと痛感しつつ打ち込みが終わると静かな虚無感が私の心を蝕んでくる。遊ぶのは楽しいけど、仕事にするならもっと勉強しなければ。そうやって理想を描こうとして苦しくなっていくのが性だと思う。上手くなるにしても仕事にするにしても、勉強と課題設定はやらなくてはいけないことたと思ってる。中だるみも良くないし、それで待ってくれる人がいるなら、それは甘えな気もする。ちゃんとスケジューリングと課題目標を設定しなければ人は腐っていくと思うから。軽音でやるはずだったピアノは今家で1人黙々とやっている。軽音は太鼓の達人の経験からドラムに回されたが、最終的にドラム兼ボーカルという謎構成になってしまい辞めた。今月は「少女レイ」と「バニーガール」が弾けるようになることが目標だ。弾けるようになったら大学のピアノで月1回イキリ散らかす予定だ。あと2年ある大学生活でどれだけ上手くなるかが自分でも楽しみで仕方がない。ピアノに触れた経験なんてまともにないような人間だとして、最初は一切出来なくても、回数こなせば弾けるようになる。できないことができるようになる楽しみが私は好きだ。そうやって弾いていたら1時になっていた。動画を大学用のInstagramに載せて大学生らしく遊び呆けている感じを演出した自分に陶酔する。こんなことをするやつばかりなのだから、承認欲求が多いのだとInstagramに対しては思っている。あとはTwitterを見て明日のやることを考えて、この日記を書いて。
だいたい日記は、今まで何度書いても習慣化しなかった。アナログでやっていたからかもしれないけれど、ライトノベルを書いている今なら2000文字書くことも苦ではない。書くよりも「気がついたら達している」のが正確か。
明日は今日休んだ分の課題をやるとしようかな。

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