和泉和真

NOTEは土日まとめて更新します。小説家になろうで基本息してます。

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最近の記事

旅行日記11月17日

今日といえば考えつくものは1つ、元カノの誕生日である。遠距離で心も体も離れたというような文言で別れたのを思い出し訳もなく焦燥感に駆られた。今は宮城県にいる。サークルの行事で仙台コミケに参加するためだ。仙台駅は仙台クラフトフェア以来の1年振り。その時はサンモール一番街といい所でやったため、仙台でバスや電車に乗るのは初めての事だった。昨日は仙台大観音を見るために泉区までバスで行ったが、そこのバスに乗るまでに相当時間を使ってしまった。ナビの言う番号が指定された所に向かいたいが一向に

    • 百合小説【第14話】上級生の幼なじみ

      『さっちゃん久しぶり』 『久しぶり』 中等部からの付き合いの瑞稀ちゃん。同い年だけど私が留年しているため2年生である。 『学校同じなのにねー!ほんとあそこ無駄に広いんだから』 『あはは…』 高校なのにも関わらす学系が棟によって分かれている。国際は理系は校舎奥で隣同士だが、美術学系は少し離れた中央にある。そのため、帰り通っても校舎に入ることはまず無いし、交流の機会は学祭を覗いてほぼない。 『ここ楽器屋なんだけど、カフェが併設されててね、先輩が教えてくれたんだ〜』 楽器屋の地下に

      • 百合小説【第13話】友達でいたかった

        「ん…………?」 スマホの時計は13時と書いている。昨日のことは鮮明に覚えている。体に触れられた時の感触が今たまに残っていてむず痒くなる。脱ぎ捨てられた制服にはシワがたまり、嘉陽田さんのベッドで1人裸体のまま寝ていた。 「おはよう、ココアいる」 「あの」 「?」 平然とした顔で嘉陽田さんが声をかけてこちらに来た。 「なんでそんな顔していられるんですか?」 「あれが私の気持ち」 毅然とした態度でこちらの目を見てそう話す。私の初めては、男の子ではなく女の子だった。それも不本意に奪

        • 百合小説【第12話】な…にこれ…?

          「ここだよ」 2段階オートロックを越え8階の部屋に着く。暗証番号と指紋認証を使いそのドアノブを引っ張り中へ入った。 「あの…え?」 「これでも片付けたんだよ?」 下駄箱があるのに散乱した靴、溜まりに溜まったキッチンの洗い物、床に落ちた米粒を靴下越しに感じながらドアを開け嘉陽田さんの部屋に入る。スカートや下着、ジャケットなどの服と散乱したペットボトルや漫画などが無造作に積まれている。何とか見える机の上に化粧道具の山とコテやアイロンが転がり、他にも出したらもうキリがないと思う。

          百合小説 【第11話】宿題の息抜きに

          放課後の国際棟にある空き教室。お弁当のあまりを食べながら私たちは宿題に手をつけていた。 「やっと残り6ページだ」 「お疲れ様です」 警備の人がやってきた 「ご苦労さまです!」 椅子から立ち上がり敬礼している。警察に憧れた子供のようで可愛い。 「ス○バ行く?」 「人多いの怖い…」 スタバ…近くのバー○ンやパン屋さんのが嬉しい。この近辺はセルフレジが多く人が少ないため使い勝手がとてもいいのだ。 「先にあそこ、行っちゃおか」 メールで送られた文房具屋のことだろう

          百合小説 【第11話】宿題の息抜きに

          【百合小説】第10話 嘉陽田さんのカミングアウト

          「そういえばなんですけど」 「ん?」 「なんでうちの高校来たんですか?」 ふとした疑問だ、うちの学校に9月入試は行われていても枠が非常に少ない。下手したら10人受けても1人も取らないこともある。頭を撫でた手を太ももの間に挟み聞く姿勢を取った。 「私問題起こしちゃってね、虐められちゃって」 「え?」 スキンシップだろうか、ある程度は察しがつく 「高校が元々女子校でね、」 「女学園じょがくえんですか?」 「え、なんで分かるの…?」 私が中学受験で受けたのもそう

          【百合小説】第10話 嘉陽田さんのカミングアウト

          【第9話】 被っちゃったね。これあげる。

          午前9時50分を過ぎ、2限目も遅刻した。潔くコンビニで新発売のに○さんじウエハースを買いお昼の楽しみとして持っていく。 『お昼食べよっ』 「どこにいますか」 『いつものところー』 「わかりました」 「遅い」 「まだ授業終わったばかりなんですけど」 「これ、お弁当」 「私今日持ってきてしまって…」 「いつも購買じゃないの?!」 「ママ今日休みだから、お弁当作ってくれて」 「けどどうして」 「その…昨日さっちゃんのパン食べちゃったじゃん?だから!頑張ったの

          【第9話】 被っちゃったね。これあげる。

          【百合小説】第8話あの頃の、私の知らない嘉陽田さん

          久々に日付をまたいだ時間まで起きている。6時のバスに乗るか、それとも7時半の電車に乗るか…今考えれば6時の電車に乗れば空いてるのでは?盲点だったかもしれない。ひ○ゆきの生放送を流したまま布団に入り1時間が経過した。いつもなら寝れるはずなのに、偶然か必然か、嘉陽田さんと今回の性加害問題の質問する人がいて頭の中に情報が巡る。それの回答に「男性は頭が悪いから犯罪を犯すし、性犯罪者はどう頑張っても治りません!」なんて言い切ってしまった。言い切れるのはすごいことだ。私は男性にはなれない

          【百合小説】第8話あの頃の、私の知らない嘉陽田さん

          アイデア⑤ただ興味本位で調べてみただけなんだ。

          「また明日ね」 「うん」 今日、初めてあった人と友達になった。理由は一方的なようで、どこかで私が望んでいたことなのかもしれない。9時を過ぎても街灯の光と居酒屋で眠らない夜の街を1人歩く。 何気ない日常で、特別な1日だった気がする。 いつもより軽やかな足で神楽坂駅に向かう。9時台の電車に乗ったにもかかわらずサラリーマンや大学生らが乗っていて立ったまま電車に揺られる。いつもはバス帰りだが、たまになら悪くは無い。バスだといつもは2時間はかかるが電車なら30分で着く。満員電車はあまり

          アイデア⑤ただ興味本位で調べてみただけなんだ。

          【百合小説】第6話 アイデア④ 高校留年してても…ね

          「私…その…高校留年して…て」 あまり口にしたことは無いし、同じクラスの同級生にも言ってはいない。こんな所でボロが出るなんて思ってもいなかった。 「さっちゃん…へぇ…」 「いやその…あんまり…いないじゃん…高校で…なんて」 「お姉ちゃんだ」 私が思い描いていた反応とは良い意味で違い胸を撫で下ろす。 「別に悪いことじゃないでしょそんな気にしなくてもいいって、世の中9浪とか12浪の人がいるんだから問題ないって」 「あの比較が…えぇ」 「おまたせ〜」 私のエスプレッソと嘉陽田さんの

          【百合小説】第6話 アイデア④ 高校留年してても…ね

          【百合小説】第5話 アイデア③

          第5話 アイデア③ 誰もいない教室で私たちは宿題をやっている。 「嘉陽田さんは…その…どうして1人なんですか?」 「あー私?修学旅行ビザ撮り忘れてて…えへへ」 先程の先生の対応で嘘か誠か分からない。 「おっちょこちょいなんですね」 「まぁそれ以外にもあるけどねぇ」 ビザとかではなく、ひょっとしたら朝ドラなどに関係があるのかもしれない。 「女優業ですか?」 「誰か言ってた?」 「秘密です」 嘘を付くのは苦手な方なので、あえて言わないことにする。 「参ったなぁ…まだ誰にも言ってな

          【百合小説】第5話 アイデア③

          【百合小説】第4話 アイデア②

          第4話 アイデア② 床の擦れる音と共に、円を囲んでいた生徒が嘉陽田を奇異の目で見る。 「失礼します、国際学系1年の嘉陽田です。影井さんに分からないところ教えて貰ってたらつい…」 躊躇なく嘘を吐いた。その嘘に濁りはなく動揺もなかった。 「わかった、それで影井は」 「さっちゃん、おいで」 「は、はい」 嘉陽田さんの背中から顔を見せる。私よりも背の高い嘉陽田さんという盾に少しの安堵していた。 「次は無いからな。嘉陽田…なぜここにいるんだ?」 「なぜって…さっちゃん心配で、臆病な子な

          【百合小説】第4話 アイデア②

          【百合小説】第3話 アイデア①

          ドッドッドッドッドッドっドトトトット スマホをしまい足早に実験室に向かうと床を蹴る音が走った後の脈よりも早く近づいてきた。 「さっちーーーーーー」 「あ、嘉陽田さん」 「ちょっ・・・っとギブ……肩貸して」 走り疲れたのか私の右肩に寄りかかる。 学系は言っていないはずだがなぜ居場所がわかったのだろうか。 「なんでわかったんです?」 「愛だよ」 出会って半日で愛を持ち出された、冗談だとしても尻軽女だと思ってしまったことを恥じる。女性同士のスキンシップとはとはこういうものな

          【百合小説】第3話 アイデア①

          【百合小説】第2話「宿題…手伝ってくれませんか……?!」

          「宿題…手伝ってくれませんか……?!」 反射で出たような気がする。国際学系は名前の通りで英語に特化していて、校則違反なネイルも刺青もありなクラスだったはずだ、多分。多分そう。 「もち〜うちくる?」 「いいぃぃぃぃでふ」 距離の詰め方がおかしい。初対面の人を家に案内するなんて、そもそも最初の距離感からおかしかった。 「えーーいこーよー」 …来てしまった。とはいえ国際学系の校舎でさすがに家ではなかった。にしてもお昼だと言うのにここには私たち以外居ない。どさくさに紛れて私の焼きそ

          【百合小説】第2話「宿題…手伝ってくれませんか……?!」

          初めての自己紹介!百合を書くよ!

          初めまして。清水和真です。 9月の初め、秋を感じる季節になり、壊れたエアコンに嫌気が刺さなくなるほど涼しい季節になりました。カメラ撮影でお世話になった人から頂いたスタバのギフト券で「焼き芋香ばしカラメルフラペチーノ」を飲みながら今、文章を書いています。甘みある芋の味とサクサクしたカラメルが程よい味を醸し出していていい美味しいです 私について 出身は東京都で、今は離京して地方で大学生をしています。大学ではアートプロデュースについて学びつつ立体平面写真イラスト等満遍なく作品

          初めての自己紹介!百合を書くよ!

          【百合小説】第1話 陰キャ×陽キャ

             8月と9月には見えない壁があると思う。仰々しく鳴いていた蝉も、9月に入るとコオロギの1人泣きが四方八方から聞こえる。誰かが決めたこの暦で運命づけられたように季節の変わり目を感じさせた。    「宿題回収するから後ろから集めて先生に渡してください」    それと同時に夏休みが終わり2回目の二学期が始まった。夏は日光を避け、そのほとんどを家で過ごした。夏休みの英語課題は何一つ分からない上に答えも高校に回収されている。私に「この問題教えて欲しい」なんて聞ける相手は、クラスは疎

          【百合小説】第1話 陰キャ×陽キャ