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ボッティチェッリ"春"に登場する花

Ciao a tutti チヅです!
フィレンツェより、ウフィツィ美術館所蔵のボッティチェッリの『春』のご紹介。
これから三人のガイドが順番で作品紹介をしてゆきます!




絵画の楽しみ方には色々ありますが、
このボティチェッリの『春 -La primavera』は至近距離まで寄るのがおすすめです!

遠目には暗いだけの地面、、、
(下地の暗色を使い、人物を空を浮き立たせるように工夫されています。)

近寄ってみると、そこの無数の草花が描きこまれている事に気づきます。


およそ190種類が描き分けられており、そのうち120種程は現在もトスカーナの花だと植物学者によって確認されています。

それぞれの花には花言葉と象徴される意味がありますので、「この女神の近くにこの花があるので、こういう意味があって、こちらは〜...」などと色々研究があったりもします。

例えばこちらの写真、ヴィーナスの後ろに生えているのは"ミルトMirto"という植物。

日本ではギンバイカ、もしくは英語読みでマートルと呼ばれている植物が描かれています。
この植物はそのままヴィーナスを象徴するとされています。

マートルは精油の原料でもあり、とても良い香りです。
なんでも毛穴や皮膚のたるみを引き締める収れん作用でエイジングケアになるのだとか...ヴィーナスのように美しくなれる??



絵画の右下あたりに注目すると、青紫色のアヤメの花がひときわ大きく描かれています。

これは"フィレンツェ"を現します。
菖蒲の花は今もフィレンツェ市の公式のマークでもあります。
ただし、イタリア語ではGiglio(ユリ)のマークと言うのでフィレンツェ人でも百合を表していると勘違いしている人もいるほどです。

ミケランジェロ広場近くにアヤメ庭園があり、毎年春になると一般公開されます。
今年2022年は4月25日より!
2000種類以上のアヤメの花が2ヘクタールの土地に咲き誇りますので、
毎年楽しみにしています。
今年も公開されたらその様子をお見せしますね!

ボッティチェッリ『春』は、
フィレンツェ ウフィツィ美術館のボッティチェッリの間に、
数々のボッティチェッリ作品と共に展示されています。
混雑期は大勢の鑑賞者でいっぱいですが、
是非近寄ってみてこの絵画を"体験"してみてください。
(他の鑑賞者に遠慮しすぎず、かつド正面を占領しないよう...😅)




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