
AI時代の議事録運用を考える
AI活用が盛んになっている現代において、従来の議事録の運用をどう進化させるべきか。実際に試してみて学んだことを記録しておきたい。
AIによる議事録の自動化
まず明確にわかったのは、会議を録画・録音し、それをAIで文字起こしすることで、会議終了後に即座に議事録を作成できるという点だ。AIがある程度の抜け漏れを補いながら、自動で要約を行うため、議事録作成の手間が劇的に削減される。
さらに興味深いのは、AIが会議中のアクション部分を抽出し、その前後の文脈からニュアンスを捉え、重要度を自動で判断する機能だ。このおかげで、タスクの優先度が一目でわかるようになり、意思決定のスピードが上がると感じた。
AI運用の課題
しかし、実際に試してみると、いくつかの課題も浮かび上がった。
リアルタイムの議論のプロセスが記録されにくい
タイムリーに議事録を取らなくなると、会議のアジェンダに対してどのような議論が行われたかが曖昧になる。
これを防ぐためには、会議中にキーワードや要点を簡単にメモする運用を取り入れるべきだと考えた。
決定事項の記録精度が課題
AIによる要約では、人名や社内用語が正しく反映されないことがある。
これを補うためには、決定事項だけは参加者が手動で記録するのが望ましい。
人間の役割の変化
AIが議事録を自動作成することで、かつて新人が議事録をまとめることで培っていた「タイピングスキル」や「議論の要点を抽出する力」を養う機会は減った。これは時代の変化として受け入れるべきだろう。
これから重要なのは、何を自動化し、何を人が頭を使って考えるかを中長期で考え、意図することだ。AIに任せられるものは積極的に活用し、人間はより創造的な業務に集中することが求められる。
議事録作成は、もはや「作業」ではなく、情報の整理と活用の場へと変わるべき時代に来ているのかもしれない。