ゆりかご 2021.09.23
夕焼けに響く虫の声。
ぐっと涼しくなった朝晩の空気に秋の訪れを感じます。
今日は、新月。2021年度の最初の藍建てを行いました。
本科と特別コースの生徒さんが手分けして、すくも、灰汁、石灰、日本酒を甕に入れ、よく混ぜます。
ただそれだけで、やがて、しずかにぷくぷくと泡がたち、生まれたての藍の香りが漂い始めます。
甕に入れるまでは「個々の物体」であったものが、甕の中で混ぜ合わさることでまるで「生き物」のように感じられるようになる。
甕をのぞき込むたび、何度体験しても、不思議なことです。
これから満月を目指して、月が膨らむ様子に合わせるように、灰汁と石灰を足して、藍を育てていきます。
今回の藍は、無事に建つのか。建った後にはどんな色が染まるのか。どんな一生を迎えるのか。
楽しみです。
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