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【母方ルーツ#10】羽咋編① 新シリーズ始動します
8月末、Mさんからこんなメールが入った。
「ご無沙汰しております、そろそろ世の中も落ち着いてきましたので、9〜11月頃滝谷訪問を考えておりますが、いかがでしょうか」
訪問先の滝谷というのは、石川県羽咋市滝谷町で、私のルーツのひとつ長濱姓の先祖が明治初期まで本籍地を置いていた集落です。
この長濱姓は曽祖母イヨの旧姓。
Mさんは札幌出身の女性で、母親と同世代、長濱姓をルーツにもち、長濱の先祖は同じ滝谷集落から札幌に移住しているという共通点をもつ方です。
数世代遡れば近い縁者である可能性は高いけれど、同一の先祖に繋がるかどうか、血縁があるかどうかはこの時点では不明です。
最初にMさんを知ったのは長濱ルーツを調査している際に、ネット検索の結果たどり着いた彼女が運営されているサイト内のブログ。
内容からして少なからず縁ある情報だということを確信し、感動と興奮の勢いそのままに、私からコンタクトを取ったことが交流の始まりとなりました。
Mさんはすでにルーツに関する作品、「私のルーツ〜先祖はなぜ北海道へ渡ったのか」というを本を出版されています。
ルーツのいくつかについては、既に著書にまとめられていたものの、長濱姓に関してはほぼ未調査のようでした。
その後交流を重ねる中で、長濱姓に関する調査はグングン進み、結果的には1600年まで遡ることになるのです。
そして「いつか一緒に滝谷へ行きましょう」と約束をしていたのでした。
ちなみに大変失礼ながらそれまでMさんのことを存じ上げながったのですが、図書館で彼女の分厚い歴史小説を見つけた時には冷や汗が出てきました。
大変著名な作家さんだったのです。
もし知っていたら気軽にメールなんて気軽に送ることはしなかったでしょう。
そんなことも含め縁というのは不思議なもので、予期せずしれっとやってくるものなのかもしれません。
歴史あるまち、羽咋
これまで父方ルーツのある秋田県、母方の祖母系ルーツのある岩手県についてはすでに自分の力で調査できる範囲は調べ尽くした感があります。
秋田、岩手は実際に訪れることもできたため、ひとまず自分が満足するところまでは成し遂げられたと思います。
一方で母方祖父のルーツは鳥取県(曽祖父)と石川県(曽祖母)にあり、全く未知の世界。
祖父については、海軍時代のエピソードなどを幾つかの記事を書いてきたけれど、さらにもう一世代上の祖父母世代へと遡っていきたいと思います。
実はいとこが同じような趣味を持っていて、曽祖父の鳥取ルーツに関してはプロに依頼し立派な調査報告書の写しを分けてくれました。
なので、個人でやれることはあとは実際に鳥取へ旅するだけ、です。
まだ調査手つかずなのが、曽祖母のルーツ石川県。
全くと言って良いほど情報を持っていない状態からのスタートです。
もう、ワクワクしかありません。
曽祖母イヨの本籍地
曽祖母イヨの本籍地は石川県羽咋。
以前、親戚から頂いた戸籍のコピーにはそう記されていました。
そもそも羽咋、これはなんと読むのだろう・・・
そしてどこにあるのだろう。
そんな基本的なことからスタートです。
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以下に羽咋市の歴史的観点からみた説明文を紹介します。
本市の名は、万葉集に「波久比(はくい)」と記され、平城京から出土した木簡には、「羽咋(はくい)」、開発神を祀る式内羽咋神社の社記には「羽喰(はくい)」としており、古代からこの地名が伝わっていることがわかります。
地理的には能登と加賀を結ぶ地勢にあり、能登半島の入り口にあたることから「口能登」地域ともよばれています。かつては北部の眉丈山丘陵にはトキが生息し、今も邑知潟には白鳥が飛来するなど、多様な動植物や自然に抱かれた土地です。
歴史的には縄文~中世にいたるまでたくさんの遺跡が確認されています。北陸屈指の弥生遺跡として知られる吉崎(よしさき)・次場(すば)遺跡や「渚の正倉院」ともよばれる寺家遺跡は、ともに国指定史跡として代表的な存在です。
また、能登一宮の気多大社(けたたいしゃ)や、真言宗の正覚院(しょうがくいん)、曹洞宗の永光寺(ようこうじ)、日蓮宗の妙成寺(みょうじょうじ)といった市内の社寺には、建造物をはじめ数多くの文化財が残されています。
こうした自然と歴史を背景に独特の神事・祭礼や生活文化が生まれ、現在へと受け継がれてきました。
上記の文からもわかるように羽咋は大変歴史ある土地であるようです。
この引用文にはありませんが、縄文時代からの遺跡も多数発掘されているそう。
また、羽咋市内には気多大社や妙成寺といった歴史的にも大変重要な神社仏閣が存在し、観光客も多く訪れる能登の入り口の街ということです。
注目すべきは、目的の滝谷集落の中心にある日蓮宗の妙成寺。
加賀藩前田家との縁も深く、立派な五重塔を有する能登の名古刹とあります。
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この動画内では大変美しい妙成寺の風景が紹介されています。
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また、この土地のイメージを掴むためにと読んだのが、諸田玲子さんのちよぼ。
妙成寺を篤く信奉した、藩祖前田利家の側室で三代藩主利常の生母である千代保(ちよぼ、後の寿福院)をモチーフに描かれた歴史小説です。
羽咋にはUFOが出現するらしい!?
余談となりますが、現在の羽咋市はUFOの街でもあり、コスモアイル羽咋という宇宙科学博物館があります。
なんと、羽咋にはUFOも多数出現するらしいのです!!
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これがコスモアイル羽咋
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個人的にはこちらも超絶興味ありなので、時間が許せばここも訪問したいと思っています。
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さぁ、新シリーズ石川県羽咋編。
これからのんびり更新していきますので、気長にお付き合いいただけると嬉しいです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。