小説・成熟までの呟き 21歳・1

題名:「21歳・1」
 2011年5月10日に、美穂は21歳になった。この頃、ゼミ活動として国際農業研究室に所属していた。ゼミには15人ほどいたが、よくいろいろな議論をした。夏にはゼミの人に誘われて、ボランティア活動に参加した。湾岸のごみ拾いをする内容で、駅を出発して道路沿いを見ていったが想像以上にごみがあったので驚いた。拾ったごみはクリーンセンターで回収された。その後は活動本部のある球場に行き、集まった人々と音楽ライブを楽しんだ。また、この頃にゼミの合宿が湖畔で行われた。「今後国際的な視点から農業はどのように捉えていくべきか」を考えていた。夜、何人かと集まっていたときに、「将来はどうしたいか」という話題になった。まだはっきりとしていない人が多く、美穂も同様だった。結論としては、「せっかく農業の分野にいるのだから、何かしらそこに関わりのある所に今後もいたい。」というようになった。美穂はその後、将来の進路に関して本格的に考えていくようになる。

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