小説・成熟までの呟き 24歳・1
題名:「24歳・1」
2014年5月10日に、美穂は24歳になった。社会人2年目となった。仕事における技能は上達していた。でも時々疑問に思うことがあった。それは、何か重いものを運ぼうとしたときに「持ってあげるよ」と言われて男性社員にその仕事をしてもらうことであった。最初の頃はありがたいと思っていたが、仕事に慣れていくと「自分にもできる」というように思っていった。ただ、それでも男性側からすると肉体的な業務をあまりさせたくないという気持ちがあったのだろう。美穂はそれに対して次第に申し訳なく思うようになった。そのことに関して同期の社員に相談してみたら、「やってくれるんだったら堂々と任せればいいじゃん。」と言われた。その時は納得した美穂だったが、その後しばらく経った後で次第に自分が女性社員であることに対してジレンマを抱えていくことになっていく。それでも、ソフトウェアや文書に関する資格を取得していき、技能の面では確実に評価される。
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