252:人生2度目の救急車からの入院
10/8。
一向に良くなる気配のない胃痛に、意を決して「#7119」へ電話。
救急車を呼ぶべきかどうか、看護師さんとの会話を経て、人生2回目の救急車に乗ることとなった。
■救急隊もびっくりするほど順調に搬送先が決まる
希望の搬送先は、今も通院している三次救急。
今までの入院・手術歴はすべてその病院なので、カルテが揃っていることが理由だ。
「受け入れしてくれるかどうかわかりませんが、まず聞いてみますね」と言われ、望みを掛けながら会話を聞いていたらあらびっくり。
即答でOK出た。
救急隊の人が「バイタルとか伝えてませんが大丈夫ですか」って言ってるの初めて聞いた。
私は家族の救急搬送時に同乗することが多かったので、希望の搬送先では受け入れしてもらえず、なかなか受け入れ先が見つからないという経験もある。
なので、一発即OKで希望の病院に搬送してもらえたというのは、もう奇跡のようなもの。
ただ、私の場合は「現在もその病院に通院中」というのが結構大きかったんじゃないかなー、と思う。
■陰圧室に送られる
救急搬送された、もはや安心感さえある病院。
ストレッチャーで運ばれる感覚は慣れないが(慣れるもんでもない)、これでこの背中まで突き抜ける痛みから解放されるかもしれないと思うと、安堵感で気絶しそうだった。
コロナ感染後なので隔離されるのはわかるけど、目を開けて飛び込んできた「陰圧室」という見慣れぬ単語に、内心で首を傾げる。
ついてくれた看護師さんに、「陰圧室って何ですか?」と聞いてみると、コロナウイルスを室外に出さないよう、気圧を下げている部屋なんだそう。
知らんかった…ひとつお利口になった気がする二等兵。
体調管理できてれば知らなくてもいいことではある。
コロナの検査で鼻に綿棒を突っ込まれた後、心電図、SPO2を測る機械がつけられ、手早く血液検査の血をばんばん抜かれて、左腕に点滴用のルートがつけられていく。
しばらくして、検査に呼ばれてCTとレントゲン。
その後、トイレに行ったりして陰圧室に戻った後、消化器科の先生から言われた。
「解熱剤の継続使用による急性肝機能障害と、十二指腸潰瘍の疑いがあるため、入院して経過観察ですね」
いやあの二等兵、仕事をすでに1週間休んでいるので入院とかそんな、と言ってみるも、肝臓の数値が激悪で、とても帰せないと言われてしまっては、それ以上反駁のしようもない。
「わかりました…」とうなだれ、5回目の入院か…と溜め息をつくしかなかった。
■コロナ部屋での入院生活開始
私がコロナ陽性になったのは、10/2。
なのに、10/8の時点でも私は陽性だった。
看護師さんによると、数値があと1でも下がっていれば陽性にならないくらいのものだったらしいが、6日経過してもしぶとく体内に残っていたウイルスの強さに、改めてこの病気のしぶとさを感じる。
かくして、看護師さんも「ここじゃなくていいような気もするけどねえ」という程度にコロナから回復している私は、ベッドが4台置かれている部屋にぽつーんとひとり、隔離されることになったのである。
トイレの時以外は部屋から出ることもできず、当然のことながら家族との面会や、下のコンビニに水やお茶を買いに行くことも出来ない。
とっさにスマホの充電器とBluetoothイヤフォンを鞄に突っ込んできたが、未だにファインプレーだったと思っている。
担当看護師さんが、本当はいけないんだけどと言いながら、水を何本か買ってきてくださった。
私は救急からの緊急入院だったし、喉渇いているままじゃ可哀想だからということで、許してもらえたのだそうだ。
かくして、未だ経験したことのない贅沢空間での入院生活がスタートしたのだった。
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