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電子書籍のページめくりは速い馬
電子書籍をスクロールで読む
電子書籍のスクロール読みとは次の動画のような画面を連続にスクロールしながら電子書籍を読むような読み方のことである。
出典
ドクター・キャピタル(2022). ヒット曲のリズムの秘密 集英社インターナショナル https://amzn.to/3QEV3Lj
スクロール読みのメリットは「物理本のようにページを1枚1枚めくらないので思考が途切れにくい」という点である。
電子書籍のページめくりは速い馬説
逆になぜ Kindle など電子書籍アプリのデフォルトではページめくりが採用されているのかというと「既存の物理本にはページめくり動作が必須だから」という以上の理由はないのではないか。
イノベーションの文脈でよく引用される世界で初めて自動車の大量生産を実現したフォード社の創始者ヘンリ・フォードの次の言葉がある。
「何が欲しいかと尋ねれば、人は皆『もっと速い馬』がほしいと答えるだろう」“If I had aske people what they wanted, they would have said faster horses.”(Henry Ford)
馬で移動していた時代の顧客に欲しい移動手段を尋ねると「もっと速い馬」と言って自動車という回答はできないだろうと推察したフォードの言葉である。
電子書籍のページめくりは速い馬になっていないだろうか?
電子書籍をスクロール機能で読む方法
Kindle だと「連続スクロール」という機能をONにすればスクロールで読めるらしい。
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ただし、全ての本および端末で連続スクロール機能が使えわけではない点、注意が必要である。連続スクロールに対応している本は横書きの一部の本(全体の数%)しかない印象。
じぶんは本の自炊をして物理本をPDFの電子書籍にして読んでいるが、Android アプリだと Perfect Viewer を使っている。
Perfect Viewer はビューアモードに縦・横スクロール両方に対応しているのと、余白自動カット機能があるので、それら2つを併用すると最初の動画で紹介したような使用感になりオススメである。
iOS アプリとしては、Apple Books には、縦スクロールという閲覧モードが用意されている。こちらも Kindle 同様に横書きPDFのみに使える。
おわり
電子書籍のビューアは Kindle がリリースされてから15年以上経つが、まだまだユーザー体験が成熟していない発展途上のツールなのではないか。
今回紹介したスクロール読みもベストかと言われると当然より良い方法はあると考えている。
スクロール読み、もし試したことない人が居れば最良の読書体験(Reading Nirvana)を目指した試行錯誤の一つとしてトライしてみてはいかがだろうか。