2021年10月の買い物
今月に買ったものを書いていくことにした。
『レストランの誕生』という本を買った。これはまだ10%くらいしか読んでいないが面白い。序論では現代のレストランの劇場性というところに触れていて、それが歴史的には最初はどうだったのか、レストランの誕生史を紐解いていくという本。最初は無論現在のレストランとは全く違う。まだ読んでいるページがそこに至っていないので、どう違うのかは説明できないが。現代の高級レストランは確かに脱出ゲームではないけど一つの世界に誘われる感覚がある。本の冒頭で、バンコクにあるガガンというお店(現在は閉店・移転済み)ではメニューが全部絵文字だと書いてあって、来るところまで来たなと思った。しかもそれはコースのメニューだから後からこの絵文字はあの料理だったのかと知ることになる。面白いと思った。
Netflixで、シェフズテーブルという、世界のシェフを毎回一人一人特集していくシェフの情熱大陸のような番組がありガガン氏(ガガンとは人名だった)の回もあったので見てみたら面白かった。ガガン氏は奇抜なメニューは作るが奇を衒ってはいなかった。他のシェフの回も少しチラ見したが客を驚かせることが目的になってしまっている人も見受けられた。
同時期に「キルラキル」というアニメもU-NEXTで見ていて、キルラキルは衣服を利用して世界征服を目論む大企業との戦いを描いていた(まだ17話までしか見ていないが現状そう)ので、それの「食」版というか、レストランを設立建立し客に一つの世界観を提示せんとするそのシェフやオーナーの欲望とはなんなのかを追求していくという物語はバトル漫画的に描ける主題であると思った。すでにそんな漫画は山ほどあるのだろうが。
『レストランの誕生』は阿佐ヶ谷の書楽という書店で買ったのだが同時に
『現代美術逸脱史』、J・G・バラード『結晶世界』、ル=グィン『闇の左手』、
オリヴァー・サックス『音楽嗜好症』も買った。まだどれもまったく読んでいない。『音楽嗜好症』というタイトルに触発されて『悲しい曲の何が悲しいのか』という本も買おうと思った。
Amazonで『小島信夫批評集成 私の作家遍歴Ⅲ 奴隷の寓話』というのを買った。ⅠとⅡは持っていないし未読。なんでⅢから買ったのかというとAmazonのマーケットプレイスでⅠとⅡが10000円くらいしたのに対してⅢが3000円程度だったからと、小島信夫の本はどこから読んでも大丈夫だと知っていたから。実際にそうだった。まだ最初の二章しか読んでいないがうねうねと結論の出ない文章が心地よい。
買ってみてわかったのだがこのシリーズは定価が6000円〜8000円だった。それを知るとマーケットプレイスの10000円もそんなに暴利ではないと感じてしまう。
同時にAmazonで、シュタイナーコレクション『子どもの教育』と、バイオリン楽譜『熊蜂の飛行』を買った。自分が幼稚園でシュタイナー教育を受けたのだが年齢的にか分からないがそこを無視できなくなってきたからだ。まだ読んではいない。『熊蜂の飛行』は難しすぎてまだ譜読みすらしてない。
家の近所の本屋で夏目漱石『草枕』『吾輩は猫である』、『カニエウェスト論』を買った。『草枕』読み進めているが滅法面白い。ついつい漱石風に「滅法面白い」とか書いてしまう。ただ、中国の古典にまつわるギャグ的な描写が大量に出てくるので、教養でぶん殴られ続けている感じになる。それが心地いいけど。当時の人は全員脚注なしで読んでいたのだろうか。読んでいたらレッシングという劇作家・美学者のことが出てきた。大学の時にドイツ文学の授業でレッシングという人の『エミーリア・ガロッティ』という戯曲をやったのだがさっぱりで、今なら立ち向かえるかもという根拠のない自信で、光文社古典新訳文庫の『賢者ナータン』をAmazonで買った。『エミーリア・ガロッティ』は翻訳が古くて眠ってしまったので新訳を買った。パラパラ読んでみたが面白そうだった。ついでに樋口恭介編著の『異常論文』も買った。
『カニエ・ウェスト論』は読み終わった。
ニンテンドースイッチでRPG『Eastward』を買った。『MOTHER』シリーズにインスパイアされたというピクセル画の懐かしい画面。父と娘が主人公なのだが、どうやら人類は地上を逃れて地下で生活しており、地上に行かされるのは禁忌というか、罪人が行くものと言うふうになっている世界。地上には瘴気が蔓延しているらしい。(というような設定だった。)主人公の親子はなぜか迫害されている。炭鉱労働者だからだろうか?理由はわからない。それがぼんやりプレイしているせいなのか、物語的にそこがまだ説明されていないからなのかすらわからない。とりあえず第一章まで終わった。面白そうなので続きをやりたい。出てくる珊(さん)という娘役のキャラクターがかわいいので娘が欲しくなる。
iPhoneに『テトリス』をD Lした。広告が課金しないと消せないのが邪悪だと感じる。しかも俺が苦手なタイプのゲームの広告しか出てこない。YouTube Premiumに入って一年以上経つから、もうすでに耐えられない。あまりプレイしない。消しもしない。
YouTubeでAAAMYYYの家をオカモトレイジが訪問する番組を見て、そこで出てきた『Sword & Sworcery』というゲームをニンテンドースイッチでDLしようとしたけど海外版アカウントがないと無理らしかった。そこでやめている。
『イカゲーム』の1話だけみた。面白くて続きが気になるけど、1話に1時間もあるから疲れてしまう。
映画の『ひらいて』をみた。凄く面白かった。
「主人公の愛(山田杏奈)の強烈でゴロっとした人間性が、他者たちの前に投げ出され続けるにもかかわらず、それが決定的な破局を産むこともなければ、自身の強い自滅を招くことも、誰かを深く癒すこともないというところが、物凄くリアリティがあって面白かった」という感想をiPhoneにメモしていた。Filmarksに感想を書こうとして、そのままだったのだと思う。何日か経ったが、その感想は変わらない。
担任との三者面談シーンの後、愛のお母さんと担任の先生が心底どうでもいい天気や気候の話を延々しているところでめちゃくちゃ笑った。
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