運動の神話(上・下)
運動の神話 (上・下)(ダニエル E リーバーマン 著)
カロリーが限られている場合、本来、極力エネルギーを使わないようにできている。スリルを味わうためだけなど不必要な目的にエネルギーを使ったりはしない。
エネルギー配分理論
食物から得られたエネルギーを以下のようなものに配分される。
・成長
・維持
・蓄積
・活動
・繁殖
なぜ長時間、座っていることが不健康なのか
・座っているので、運動などをやらないことになる
・血液中の糖や脂肪が増えて体に有害
・炎症が起き、免疫が体を攻撃しかねない
筋肉の種類:赤い肉と白い肉
・赤筋:長時間、力を出す
・ピンク筋:やや力を出すが、中程度で疲れる
・白筋:急速に力を出すがすぐに疲れてしまう
生まれか育ちか
・スピードや持久力は、身長よりも単純な遺伝的要因ではない
・亀(長距離向き)とウサギ(短距離向)の両方の資質をみんな持っている
祖先
・祖先は生き延びるために、長距離を歩かなければならなかった。そのため祖先は必要な時以外はエネルギーを使わないような節約の本能が根強い。
ウォーキングの効果は低いのか
・運動よりも、摂取する食べ物を調整した方が早い。
なぜ持久力系の運動に人気があるのか
・ダンスやランニングをしたがるのはなぜか
・骨や筋肉の強度を増し、筋肉中のミトコンドリアを活性化させ、ダメージの修復を行おうとして結果的に良い効果が見られる場合がある
・定期的に体を動かすことで老化に効果
・ただし、確率の話であり必ずしも効果があるわけではない
遺伝
・節度な運動や食事は、病気の発生を下げるが、あくまで確率
・病気になる確率は、さまざまな要因があり複雑
(遺伝子では20%程度しか説明がつかない。引き金を引くのは環境)
健康と運動量の関係
・成人は30分を週5回行うべき
(→中強度の運動を週150分もしくは強度の運動を週75分)
・子供は1日60分
(中強度は最大心拍数の50〜70%、強度は70〜85%)
有酸素運動
・有酸素運動:早歩き、ジョギング、サイクリング
・高速で走るがスプリントではない
・心臓血管系に効果
・酸素をいかに早く他の臓器に送ることができるか
・毛細血管が活性化
・悪玉コレスレロールを減少させる
・心臓を丈夫にする
まとめ
・健康と運動の関係は、複雑でありさまざまな研究結果があるが、運動はやった方が体に良い効果がある