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保護者が地域のLD児支援のパイオニア、本当にそれでいいの?

「お母さんがパイオニアになって下さい」

長男が限局性学習障害と診断され、スクールカウンセラーに情報を求めた際に笑顔で言われた言葉。それを表すように学習障害について地域の様々な所で情報収集するもほぼ入手できる事は無かった。

  • 学校

  • スクールカウンセラー(SC)

  • 地域の発達障害者支援センター

  • 発達支援のある地域の小児科

  • 特別支援コーディネーター

  • スクールソーシャルワーカー(SSW)

  • 相談支援専門員(障害福祉サービスコーディネーター)

診断がおりて約半年の間上から順に相談していったがWISC
の所見に書いてある支援方法以外の情報は得られず、もっぱら本・ネット上の講演会・YouTube・Voicy・noteで情報収集する他無かった。
また調べ始めると一口にLD(学習障害)と言っても様々で、実際に長男は何が原因で読み書きに困難を抱えているのかという事も謎が深まるばかりだった。
LDに対する支援といっても長男に適しているかどうかはアセスメントをして見極めなくてはならず、素人が判断したところで適していなければ時間を浪費するばかりか長男の負担にしかならない。

身近な専門家からは必要な情報が得られない、そんな中足を踏み入れたのがTwitterだ。ネット上の我が子と同じような子をもつ保護者からの情報を死にものぐるいで漁った。
STに繋がるべく動き出せたのも、放デイを探してみようと思い立てたのもすべてネット上の保護者のおかげだ。
そして現在、具体的にLD・読み書き支援をしている下記の支援者に繋がる事ができた。ようやくスタートに立てた段階なのだがゴール感が半端ない。

  • 小児言語聴覚士(小児ST)

  • 放課後等支援サービス(学校訪問支援)

  • 大学の専門研究をしている先生

  • 通級(見込み)

そして、ある程度予測はしていたものの、衝撃の事実を突きつけられる事になる。県内での高校受験配慮実績は今の所0件。その事実を聞いた時、冒頭のSCの言葉がよみがえった。

「お母さんがパイオニアになって下さい」(笑顔)

長男が高校受験するまであと7年、その間にどれだけの受験生の配慮が認められるか、もし仮に7年の間に一件でも配慮実績がなければ長男が第一号にならざるをえない。
もう、その前提で動き始めなければ。小学校の内から配慮実績を積み重ね、中学校へ切れ目なく繋げる、そして高校受験で配慮を勝ち取り、高校でも配慮実績を積み重ねて大学受験へと繋げていかねばならない。(進学先を決めるのは長男だが、選択肢は増やしておきたい)

これはもやは小学校での学びの保証にとどまらない、長男の人生がかかっている。ひいては後に続く長男と同じように読み書きに困難を抱える子どもたちの道を作る作業にもなっていくのだろう。

ネット上では先を作り続けている先輩方がたくさんいらっしゃる、私がここまでこれたのもその先輩方のおかげに他ならない。
こんな苦労をするのは長男と私でもう十分だ、長男の通う小学校だけではない、市内でも足りない、県内と言わず、全国でこんな困難を背負うのはもう沢山だ。
色々な方々が口を揃えて言う、今ようやくICTで読み書きの代替えができるようになってきた、個人のやる気のせいにされていた問題に診断名がつくようになったと。
これはひとえに先輩方のおかげだ、その事に感謝して、これからの子ども達には当たり前に配慮が行き届く社会にしたい。

現在の実感としては自分から根気強く諦めずにいつまでもどこにでも要望しなくては何も動かない。自分で隅々まで手あたり次第情報を探していかなければ何も手に入らない。
これって私が仕事をしてないからできたように思う、仕事をしながら同じように調べて動けたかと言われたら無理だ。これだけの事をわが子の為とはいえ無償で続けていくには家計の負担が過ぎる。夫の一馬力ではしんどいのが実情。

そして自身の住む県には親の会というものが存在しない事も判明した。リアルに会える先輩方を探していたのだが、県内では会えそうもない…これはリアル同志を探すために旗振り役をせねばならぬと言う事なのだろうか。

正真正銘の地域の保護者パイオニアにならねばならぬのか…一人でもいいからリアル同志が欲しい…。

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