BPAが子どもに与える影響


BPAフリーが当たり前!海外と日本の違いとは?

こんにちは!現在、世界を旅しながら子育て支援者の視点で「BPAフリー」について発信しています。

ヨーロッパでは、スーパーの商品やレシートまでもが BPAフリーがスタンダード です。しかし、日本ではまだBPAを使用した製品が多く流通しているのが現状です。
「子どもに悪影響がある」とわかっているのに、なぜ日本ではBPAが使われ続けているのでしょうか?
この記事では、BPAフリーが常識の海外の現状を写真付きで紹介しながら、日本の遅れについて考えていきます。

BPAとは何か、なぜ危険と言われているのか?

BPA(ビスフェノールA)は、プラスチック製品や缶詰の内側コーティング に使われる化学物質です。
熱や酸に触れると溶け出しやすく、食品や飲み物を通じて体内に取り込まれる ことが世界的に問題視されています。

特に 子どもの健康への影響 が懸念されており、多くの国でBPAフリーの製品が主流になっています。
しかし、日本ではまだ規制が進んでおらず、BPAを使用した製品が多く流通しています。

では、BPAとは何か、なぜ危険なのか、海外と日本の状況違い、そしてどのような影響を子どもに与えるのかを詳しく書いてみました。

BPAが子どもに与える影響とは?

① ホルモンバランスへの影響

BPAは 「環境ホルモン(内分泌かく乱物質)」 として知られ、エストロゲン(女性ホルモン)に似た働きをします。これにより、以下のような影響が懸念されています。

  • 男の子:生殖機能の低下、精子の質の低下

  • 女の子:思春期の早期化、ホルモンバランスの乱れ

② 脳の発達への悪影響

研究によると、BPAが神経系に影響を与え、学習能力や記憶力の低下、注意欠陥(ADHD)との関連 が指摘されています。

📌厚生労働化学研究成果データ:
https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/22047

③ 肥満や代謝異常のリスク

BPAは 代謝を乱し、肥満や糖尿病のリスクを高める 可能性があるとされています。子どもの成長期に影響を及ぼすことが懸念されています。

④ 免疫系への影響

BPAが免疫システムに悪影響を及ぼし、アレルギーや自己免疫疾患のリスクを高める 可能性があるとの研究もあります。

もちろん、これは子どもだけの問題ではなく、大人にも影響を与える可能性があります。

BPAが使われるようになったのはなぜ?

BPAが広く使われるようになったのは 「便利で安価だから」 です。

🔹 1891年:BPAが発見される
🔹 1950年代:プラスチック産業が急成長し、BPAを含む ポリカーボネート樹脂 が広く使われるようになる
当時は「安全性」よりも「コスト削減・大量生産」が優先されていました。

プラスチック容器や食器の普及
缶詰の内側コーティングにBPAを使用し、食品の保存性が向上
レシート(感熱紙)にも採用され、耐久性と利便性が向上

しかし 1990年代 「BPAはホルモンバランスを乱す可能性がある」 という研究結果が発表され、生殖機能や神経発達への悪影響 が懸念されるようになりました。この頃からBPAの健康リスクが指摘 され始め、世界では規制が進んでいます。
🌍 2000年代以降:世界で規制が進む
2008年:カナダが「BPAは有害」と公式認定
2010年:EUが哺乳瓶のBPA使用を禁止
2012年:アメリカも哺乳瓶・子ども用カップでBPA禁止
2015年以降:EUやWHOがBPAの安全基準をさらに厳格化

海外と日本のBPA規制の違い

BPAの健康リスクが明らかになるにつれ、海外では多くの国がBPAの使用を厳しく制限しています。特に 「子どもや妊婦への影響が大きい」 として、規制が進んでいます。
一方で、日本では ほとんど規制が行われていない のが現状です。
その理由の一つには、世界の科学的な研究データの受け止め方の違いや、消費者の意識の差 があります。

🌍 海外の状況

EU(ヨーロッパ連合):2011年に哺乳瓶のBPA使用を禁止。その後、食品包装のBPA規制を強化。
アメリカ:2012年に哺乳瓶や子ども用カップのBPA使用を禁止。一部の州では缶詰のBPA使用も規制。
カナダ:2010年にBPAを「有害物質」として公式に認定し、規制を開始。
中国:2011年に哺乳瓶のBPA使用を禁止。
韓国・台湾:BPAを含む哺乳瓶や食品容器の規制を実施。
このように、世界ではBPAのリスクが認識され、厳しい規制が導入されています。

🇯🇵 日本の現状

一方で、日本ではBPAに対する規制が非常に緩い状態です。
❌ 哺乳瓶や食品容器のBPA使用は禁止されていない
❌ 缶詰のコーティングにBPAが使われている(一部メーカーはBPAフリーに移行)
❌ レシート(感熱紙)にBPAが多く含まれている
日本の食品安全基準では 「現在の摂取レベルでは健康に影響を与えない」 とされていますが、海外の規制を考えると安全性には疑問が残ります。
特に 妊娠中や小さな子どもは影響を受けやすいため、できるだけ避けたほうが良い でしょう。

なぜ日本はBPA規制が遅れているのか?

日本ではBPAの規制がほとんど行われていません。その主な理由として、以下の3つが挙げられます。

① 日本の食品安全基準

日本の食品安全委員会は、「現在の摂取レベルではBPAは健康に影響を与えない」 と「問題はない」判断しており、厳格な規制を行っていません。
しかし、海外の研究では 「ホルモンバランスや発達に影響を及ぼす可能性がある」 と警告されており、長期的なリスクが考慮されていないとの批判もあります。

② 業界の影響力が強い

日本の食品業界や化学業界は 「BPAの安全性は確認されている」 と主張し、規制が進みにくい状況にあります。
また、BPAを使用した製品のほうが コストが安く、製造しやすい ため、企業側の自主的なBPAフリー化の動きは遅れがちです。

③ 消費者の意識が低い

日本では BPAに関する情報があまり広まっておらず、消費者の関心が低い ことも問題の一つです。
海外では「BPAフリー」を意識して商品を選ぶ人が多いですが、日本では 「プラスチック=安全」と考えている人が多く、規制の必要性があまり議論されていません。

日本でもBPAフリーの動きが広がってきた!

最近、日本でも少しずつ BPAフリーの商品 が増えてきています。

一部の食品メーカーがBPAフリー缶を導入
哺乳瓶や子ども用食器で「BPAフリー」製品が増加
輸入品(欧米ブランド)のBPAフリー商品が人気

また、DAISOのような大手企業もBPAフリーに取り組んでいます
DAISOは海外展開しているため、世界的な規制の強化や消費者の安全意識の高まりに対応するため、BPAフリー商品を増やしているようです。

しかし、海外と比べると 日本の取り組みはまだ遅れています
特に 妊娠中や小さな子どもは影響を受けやすいため、できるだけBPAを避ける生活を心がけることが大切 です。

BPAを避けるためにはどんな商品を選べばいい?

「BPAの健康リスクはわかった。でも、実際にどの商品を選べばいいの?

BPAを避けるためには、「BPAフリー」と明記された商品を選ぶこと が重要です。
しかし、実際にスーパーやネットで探すと、どれが本当に安全なのか分かりにくい ですよね。
そこで、BPAを避けるために おすすめの「BPAフリー商品リスト」 をご紹介します!

🔥 ポイント:BPAはプラスチック製品や缶詰の内側コーティングに多く含まれています。
特に 熱や酸に触れるとBPAが溶け出しやすい ため、以下の商品はBPAフリーを選ぶのがベストです。


① 哺乳瓶・子ども用マグ・ストローボトル

赤ちゃんや子どもは 体が小さいためBPAの影響を受けやすい です。
BPAフリーの哺乳瓶・マグを選ぶことが大切!

🔸 オススメ商品
Pigeon(ピジョン)「母乳実感」ガラス哺乳瓶(ガラス製で安全)
NUK(ヌーク) プレミアムチョイス+ 哺乳瓶(ヨーロッパで人気)
ストローマグ:リッチェル「アクリア」シリーズ(BPAフリーのプラスチック使用)
ステンレス製ボトル:サーモス(まほうびんのベビーストローマグ)


② 水筒・タンブラー・マグカップ・ポット

ガラス製・ステンレス製がオススメ!
 プラスチック製の水筒は BPAフリーでも「BPS・BPF」が使われていることがある ため注意

🔸 オススメ商品
サーモス(THERMOS)ステンレスボトル(日本でも定番のBPAフリー)
Klean Kanteen(クリーンカンティーン)ステンレスボトル(アメリカ発のBPAフリー水筒)
HARIO(ハリオ)耐熱ガラスマグ(電子レンジOKで安全)
HARIO(ハリオ)ポットスリム  HARIO(ハリオ)茶茶急須


③ 食品保存容器・タッパープラスチック製の保存容器は BPAフリーでも他の化学物質が使われていることがある ので、ガラス製・ステンレス製がベスト!

🔸 オススメ商品
iwaki(イワキ)耐熱ガラス保存容器(電子レンジOKでBPAフリー)
パイレックス(Pyrex)ガラス保存容器(アメリカで人気)
OXO(オクソー)ポップコンテナ(BPAフリー)(プラスチック製だけどBPAフリー)
OXO(オクソー)保存容器(BPAフリー)(プラスチック製だけどBPAフリー)


④ ラップ・食品用袋・弁当箱

プラスチック製の弁当箱やラップにもBPAが含まれることがある
「BPAフリー」の表記があるものを選ぶことが大切

🔸 オススメ商品
「みつろうラップ」(天然素材でBPAフリー)
無印良品 アルミ弁当箱
✅ シリコン食品カバー(繰り返し使えて安全)
クレラップシリーズ
サランラップシリーズ
ジップロックバックシリーズ ジップロックバックシリーズ
IKEAジップロックシリーズ

🔍 ここまでのまとめ

BPAの規制は世界中で進んでいるが、日本はまだ遅れている
日本では「安全」とされているが、長期的な影響が考慮されていない可能性がある
消費者の意識が変われば、日本でもBPAフリーが進む可能性がある

だからこそ、私たち一人ひとりが意識して「BPAフリー」を選ぶことが重要 です!

では 具体的に日常生活でBPAを避けるにはどうしたらいいのでしょうか?
ここからは、すぐに実践できる方法をご紹介します!

ここまでで、BPAの危険性や日本の遅れについてお伝えしました。では、具体的に「どんな生活をすればBPAを避けられるのか?」を詳しく紹介していきます。

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