色に頼らないエチュード〜モノクロ専用機としてLUMIXを手に入れた
これまでもフォーサーズのカメラは何台も使ってきたけれど、先日お迎えしたOM-5で、なんというか、自分としては「4/3元年」とでも言いたくなるくらい、すごく4/3の良さに覚醒してしまいました。
とにかく気楽に持ち出せる、ということがどれだけ自分の心を軽やかに羽ばたかせてくれるか、そしてそれが自分と写真との付き合いにとって大事なのかを実感して、幸せ気分です。
それで、あらためてマイクロフォーサーズに関するあれこれの記事や動画を見ていましたら、なにやらLUMIXのカメラはモノクロが素敵、という声を何件も目にしました。
今まで何度もモノクロでも写真をたくさん撮りたいなと思いつつ、カメラを持ち出せばついついモノクロからカラーに変えてしまってきました。私自身の感性がどれだけ「色」というものに反応しているか、思い知ります。
だいたい、車とかバイクなんかでも、同じ車種でも色によってよく見えたりそうでもなく見えたりしてしまう。
だったらべつに、カラーで撮り続ければいいじゃないか、というのもあるんだけれど、写真という趣味をせっかく楽しんでいるんだし、自分の持つ「目」は増やしたい。視覚的感性のバリエーション、レンジを広げたいというか。その方が、いろいろ面白い。
それで、ついカラーにしてしまうなら、これはもういっそモノクロ専用機を導入するしかないか…と常々考えていたんです。
でもさ。
となるとさ。
ライカかPENTAXしかないもんね。
ライカを買うには勇気がいるし、PENTAXもそこそこお高い。
でもどっちかかなぁ〜……と悩み続けていた。
そんな折、私的M4/3第二覚醒期(!)が来たタイミングで、LUMIXの「L.モノクロームD」がいいよと知り。ぜひやってみたいと思ったわけです。
それで、いろいろと不用品を売り払ったりして、なんとか予算をかき集めて、急遽お迎えしましたのが、トップ画像のLUMIX G100Dでございます。もともとLUMIXのレンズは40mm F1.7と30mm F2.8Macroは持っていたので、今回はダブルズームレンズキットを買ってみました。ズームレンズ!超久々です。
LUMIX G100Dは、実はつい最近ひょんなことで知ったばかり。この出会いについてはまた書きたいと思います。
ペンタ部のロゴがちょっと目立ちすぎるので、テープを貼って隠しました。
今朝、早く目が覚めたので、さっそくちょこっと持ち出して近所で撮影してみました。モノクロで。
やってみるとやはり、どれだけ自分の目が「色」を求めているかを実感しました。「お!」と思うのがやっぱり、真っ赤なお花だったり、キラキラと黄色くひかる朝日を浴びた木々だったり。
そういうものをモノクロで撮ると、ものの見事に「つまらん」写真になってしまう。
じゃあどういうものが面白く撮れるのかな?と、自分の新しい目を探りながら歩くのって、すごく楽しかったです。
「モノクロの練習してる」みたいな気持ちになってるのも不思議でした。「練習」というと、じゃあ「本番」があるのかというと、私と写真の付き合いは、そんなもなぁ特にございません。
でも、ピアノ音楽で言うところの「練習曲」って、コンサート本番でも演奏されることを想定された「練習曲」(エチュード)もあって練習/本番の境界は曖昧だし、それらを弾くことで、テクニカル的にも表現力的にも強化されるわけなので、「そうだこれはモノクロのエチュードなんだ」なんて、ちょびっと洒落た(?)気分で取り歩くのも、幸せ。
無数の白と黒の階調で描き出す世界。
そもそも人の感情や人生なんてさ、(急に大きく出た人)
白黒ハッキリつけられることなんてないんだよ。
無段階的に階調のあるものの見方や感じ方や考えかを大事にしたいよね。
そんなことも、考えさせてくれるモノクロ・エチュードなのでした。
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