見出し画像

本棚:『オール・ノット』

九州の工業地帯から、それまで貯めた貯金は入学金に使い、一人暮らしの資金がないまま、着の身着のまま上京してきた真央。大学の授業料は奨学金でまかない、勤労学生控除限度額の130万円を超えないようにバイトをこなす日々。バイト先のスーパーで出会った試食販売のおばさん、四葉と関わるようになって真央の日々は変わっていくが…。

「オール・ノット」と聞いて、なんのことか分からなかったのですが(知ってる人は表紙のイラストを見れば分かるのでしょう)、私が持っている唯一のアクセサリー、真珠のネックレスは、オール・ノットではなかったです。
そういえば、秋に帰省した際、母が「使う?」とアクセサリーを見せてくれたけれど、残念ながら興味がなくて。なんとも張り合いのない娘であります。1つ、金のネックレスがあり、私が使わないと言ったので、売ってエアコン購入資金の足しにすると言っていたけれど、どうなったかな。

作品の中で、過去に爆発的に売れた横浜土産のクッキー「りぼんのほうし」というものが出てきます。クッキー&ぼうしというと「赤い帽子」が思い浮かびますが、まだ食べたことないんだよなぁ。

コロナ前は、作品で描かれている時代はあまり気にならなかったのですが、世界的な感染症とか書かれていると、「あ、コロナね」とちょっと前を思い出します。本書でも、あぁ、コロナの頃なのねと思っていたら、今より先の未来もありまして、その頃の日本って、こんな感じなのかなぁとちょっと不安になりました。世の中はよくなっていると思いたいですが、局地的には格差があるかもしれないな、とか、いろいろ考えてしまいました。


いいなと思ったら応援しよう!