本棚:『ミステリな食卓 美味しい謎解きアンソロジー』
アンソロジーだと、いろんな作家の作品が読めるのでお得!という気がします。碧野圭さんのは『菜の花食堂のささやかな事件簿』から、近藤史恵さんのは『ときどき旅に出るカフェ』からの作品で既読でしたが、いい感じに結末も忘れていましたので、初めて読んだかのように楽しめました。
本書が気になったのは、太田忠司さんの作品で、『名古屋駅西 喫茶ユトリロ』の人だよね?他にどんな作品を書いているんだろうと思いまして。太田忠司さんの『和菓子迷宮をぐるぐると』は、私が勝手にそう思っているだけですが、背中を押してもらった本なのです。本書に収録されているのは『ミステリなふたり』で、図書館で何度か見かけたことがあるものの読んではいなくて、こういう話だったのか~、龍くん(ユトリロでの主人公)とはまた違うのね~と思いました。
今後の展開が気になって続きを読んでみようと思ったのが、西村健さんの『バスを待つ男』。定年後、趣味が見つからずに困っていた元警視庁刑事の男性が楽しめるようになったものが、シルバーパスであちこち出かけること。ぶらりバスの旅…いいなぁ。目的地が同じでも、バスだと自家用車で行くのとは違うルートだったりするので、おもしろいですよね。ゆっくり走るから、景色もよく見れますし。