本棚:『セカンド・ラブ』
舞台は1983年。2人が出会ったのは1月1日。愛を育んだ2人はその年の12月30日に結婚披露宴を行ったが、それまでの道のりにはいくつもの嘘が含まれており…。
乾くるみさんの代表作『イニシエーション・ラブ』と同様、1980年代が舞台の本書。タイトルが目に入る度に「恋も二度目なら~ 少しは上手に♪」と口ずさんでいましたが、今回の大どんでん返しは何だろう?と気になって、気になって読み進めて、最後に「あぁ、そうだったのね…」と。『イニシエーション・ラブ』とあわせて思ったのは、「女優だったか…こわっ!」ということ。真面目を自認しており、女優にはとてもなれないと思っている自分としては、真面目でうぶな男性がちょっと可哀そうに思いました。
1980年代なので、携帯電話なんてない時代の恋人たち。恋人同士でなくとも、待ち合わせは大変だっただろうなと思います。とはいえ、スマホですぐに連絡が取れる今は便利だけれど、昔がよかったよねと思うこともあるはず。
先日、同僚との雑談で「入社したときはパソコンがデスクトップだったから、家に帰って仕事とかありえなかったですよ。今だと社用スマホもあるから、スマホですぐにメールチェックもできちゃいますし」と私。私より勤続年数の長いその同僚は「業務システムで17時までしか使えないものがあったから、今思えば、必然的に残業できない状態でよかった」とのこと。果たして、いつでもどこでも仕事ができるのは、いいのか、わるいのか…。