本棚:『凜として弓を引く 青雲篇』
高校2年生になった楓。弓道会の仲間の賢人から、高校で弓道部を作ることを持ちかけられ、部長となることに。
中学や高校なら、3年間だけ…というか、部活をできる期間は3年より短い中で、先輩・後輩がいて、教えたり、教えられたり、特殊な空間ではあるなあと思いました。
今まで、弓道会では一番下で先輩からいろいろ教わっていた楓が、高校では教える立場となり、迷いながらも成長して行きます。
仕事でもいつの間にか「教わる」から「教える」場面も増え、教えるとなれば、ちゃんと理解していなければいけなくて焦ったり。自分とは疑問に思うところが違うから、パッとうまく答えられなかったり。でも、以前は教える立場ならば、常に自分の方が先を行ってないといけないと思っていたけれど、どんどん道は譲って、先を越してもらった方が良いんだよなと、少しずつ思えるようになりました。自分の小さなプライドを守るより、お互いうまくフォローし合えるようになったほうが仕事もラクになりますし。
弓道は体育会系の要素と文化系の要素の両方あると思いますが、最近、体力の衰えを感じている身としては、体幹を鍛えないとなぁと読みながら思いました。この前、電車の上の棚から荷物を下ろした時、体勢を崩しそうになって危なかったんです。荷物が人に当たってたら大事となっていたでしょうし。あの時は運良く体勢を立て直せたけれど、たまたまだから、よく気をつけねば。