本棚:『QUITTING やめる力 最良の人生戦略』
「やめる」という言葉に対するイメージはどんなものでしょうか?悪習慣など明らかにやめた方がいいものであれば、「やめる」ことはよいことと捉えられるでしょう。しかし、仕事、勉強、趣味などであれば、「やめる」ことは良いイメージではないかもしれません。もし「やめようと思っているの」と家族や友人に相談したならば、「もう一度よく考え直してみたら?」とか「もったいないよ」などと言われそうです。
断捨離を知って以降、片づけが好きになった私の場合、モノに対しては「やめる(=捨てる)」ことを、あまり躊躇しなくなりました。一方、モノとの付き合いよりも大事なんじゃないかなと思っている、時間の使い方については、うまく「やめる」ことはできていないように思います。
仕事について振り返ってみれば、今まで3回ぐらいやめようと考えたことがあります。
一度目は入社3年目ぐらいの時。今の仕事が向いてないなぁと感じていました。その時は先輩に相談したところ、「やりたいことがあって転職するなら応援するけど、向いてないというのが理由であれば、やめたほうがいい。きっと転職しても、同じことを繰り返すと思う」と言われ、「そうか…」と納得しました。でも、「あの時に会社をやめていれば、どうなっていたんだろう?」というのは、今でも思います。ただ、臆病者の私には勇気がなかったから、結局やめなかったとは思います。
次は10年ぐらい前に上司のパワハラに悩んでいた時のこと。当時は、会社をやめるか、我慢するかの二択だと思っていました。そして、会社をやめるにも次の仕事が決まっていなければ不安だし、自己肯定感が下がっている中で転職活動なんてできませんでしたから、「我慢する」という選択肢しかありませんでした。
そして3度目は今の職場に移るときのこと。それまでやっていた仕事は、ずっと向いてないと思いながらも、だらだらと続けていた状況の中で、興味のあった職場への社内公募がありました。それまで続けてきた仕事からガラッと変えるのは、それまでお世話になった人に対して申し訳ないとか、何より、両親がどう思うだろうか?と気になりました。
ただ、こう考えていたのは、応募する段階で、まだ異動できるかどうかも分からないとき…。いざ、異動が決まったときは、応募しようかどうか迷っていた時ほど周りは気になりませんでした。
私が今年読んだ本の中で、救われたというと大げさですけど、背中を押してもらえた本が『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』。私って飽きっぽいな…と思っている中で、飽きっぽいのは悪いことじゃないんだと思えました。そして、マルチ・ポテンシャライトであるならば、「やめる」ことはよくあることなわけで。でも、まだまだ会社はやめれずにいます…。
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